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建設業界はネガディブな「3K」というイメージが強いのは過去の話?

2019.11.16
分類:経営

建設業界のイメージで、「3K」といえば誰もが、「きつい」「汚い」「危険」という3つの言葉を思い浮かべることが多いかもしれません。

しかし建設業は、人々の住む場所や便利に利用できる施設などを建設する上で欠かすことができない職種であり、ネガティブなイメージが強いことに憤りを感じている方もいることでしょう。

そのイメージが強いことが理由で、若い働き手が見つかりにくく、建設業に携わっている従事者の高齢化など、人材不足にも悩まされている状況です。

そこで、そもそものマイナスイメージである「3K」に終止符を打ち、「新3K」を提唱することで建設業界は今、変化を見せています。

新技術などが生み出されても活かしきれていないのが実情

建設業の従事者は高齢化が進んでいるのに、新たなマンパワーは確保できない状態が続くなど、このままでは次世代に技術を承継することもできない状況に追い込まれてしまいます。

すでに新たな建築工法が確立され、建築資材なども改良されるなど、技術も向上しているのにそれを活かす人材が不足しているのです。

以前よりも建設業従事者は働きやすくなっている状況ではあっても、そのような新しい工法の技術に知識が伴わず、活かしきれていないのが実情といえます。

 

マイナスの3Kからプラスの新3Kにシフト!

このような問題を解決させるために、これまでのマイナスイメージが強い3Kではなく、「給与が良い」「休暇が取れる」「希望が持てる」という新しい3Kが、平成27年国土交通大臣と日本経団連から提唱されました。

建設技能者の処遇改善に向けた提案であるともいえます。

実際、建設業は天候に左右されやすい特殊な要因を抱えており、もし労働時間を制限すると工期の長期化してしまったり、コストが高くなったりといった状況でもあります。

このような要因から、新3Kを実現させることは簡単なことではありません。

しかし、実現させることができなければ、今後ますます人材は集まらず、労働力不足で日本の社会インフラは劣化する一方となるでしょう。

 

建設業界のイメージを改革するために必要なこと

建設業界だけでなく、社会全体の問題として捉え、ICT(情報通信技術)などの活用も見据えながら、新たな建設業のイメージに繋げていく取り組みが必要と考えられます。

建設業は社会資本整備や社会を安心・安全に導く大切な役割を担う業界であり、ネガティブな3Kというイメージではなく、社会に大きく貢献していることに誇りをもち働くことができる業界であると今働いている方たちが再認識しアピールすることも必要といえます。

建設現場では働き手の需要が高まっており、国も働きやすさの改善が奏功しているので、イメージアップだけでなく業界の担い手を獲得・育成することに向けたさらなる改善策を模索することが必要となるでしょう。