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建設工事は仏要不可欠なのに人手不足が深刻化している事情とは?

2021.12.08
分類:経営

建設業は人々の生活に密接な関係があり、必要不可欠とされているのにも関わらず、工事を行う人手が足らない状態です。

今後も需要が予測される中で、人手が不足していれば工事が進まなくなる可能性がありますが、なぜ建設業界はこのような事情を抱えているのでしょう。

そこで、建設業界が抱える人手不足の現状についてご説明します。

建設業界が人手不足で悩まされる背景

日本は人口自体が減少傾向にあるため、労働人口が少なくなっているといえますが、特に建設業界は人手が足りていません。その背景には主に次のようなことが挙げられます。

・建設業界に興味を抱く若者が少ない

その背景として挙げられるのが、建設業界に興味を抱く若者が減少したことが挙げられます。

現在、大学の新卒者が入社を希望する業種に建設業は含まれておらず、IT業界などが主に人気です。

3Kのイメージが強い

若い世代が建設業界に抱く印象は「きつい・きたない・きけん」の頭文字をとった呼び方である「3K」そのものであり、肉体労働で身体的な負担も大きい上に低賃金で休みも取れないといったネガティブなイメージといえます。

週休二日制どころかフレックスタイム制を導入する企業も多い中で、建設業は好きなタイミングで休みを取ることも、土日が休みになることもなく、外での作業が多いため土や埃で汚れるといったイメージがあるのでしょう。

また、工事現場での高所作業は落下の危険があり、建設機械などの操作ミスで事故など起きるリスクも秘めています。

楽しさややりがいを感じられない

若い世代は仕事に楽しさややりがい、新しさを求める傾向が高いといえます。

しかし建設業界は昔ながらの慣習などが残っている業界であり、手取り足取り作業を教えてもらうというよりは見て覚えるべきとする職人も少なくありません。

叱咤激励を受けながら鍛えてもらうことに慣れていない若者は、きつく叱られると耐えられず辞めてしまうこともあるため、そこに楽しさは見いだせないと感じてしまうのでしょう。

 

建設業界のマイナスイメージを改善させることが必要

深刻な人手不足で工事が進まないことに不安を感じている建設会社も少なくない状況ですが、まずは業界そのもののマイナスイメージを改善させることが必要です。

若い世代に興味を持ってもらうためには、建設業のやりがいや働きやすさを知ってもらうための工夫も必要となります。まずは労働環境や福利厚生などを改善させるなど、できることから始めることが必要です。