建設工事業情報ラボConstruction Business Information Lab

建設業界のICT化を成功させれば深刻化する3つの課題解決につながる理由

2022.05.05
分類:経営

ICT」とは「Information and Communication Technology」の頭文字の略称であり、IT技術のうち「コミュニケーション」「情報共有」などの技術を主に指しています。

建設業界でも「ICT化」を進める動きがみられますが、これらのIT技術を用いた業務効率化を図るためです。

たとえばスマートフォンやタブレットを使って図面や工数を確認することや、映像システムを用いて遠隔による業務指示などがその例ですが、ICT化により監督者が現場と事務所を行き来することなく工事の進捗も確認できるようになります。

図面の確認も紙媒体ではなくデジタル端末を使うことができるため、情報共有や修正などもスムーズに行うことができるでしょう。

ICT技術を活用して業務を効率化することは、建設業界にとって大変メリットが大きいといえますが、主に次のような課題解決に向けて取り入れる動きが活発化しています。

建設業界のICT化が進められている3つの理由

建築業界にICT化が求められている背景には、「人材不足」や「生産性の低さ」といった課題が関係しています。

深刻な人手不足で悩む建設会社が多い

超高齢化社会が進む日本において、建築業界の人手不足は深刻です。

高齢化が進み、若い人材が就職先として建築業を選ばないことが分かります。

このような人手不足が続いてしまうと、受け継がれてきた技術を後継者に伝えることができずに、廃業となるケースが増えてしまします。これからの日本の建築業を支えるためにも、人手不足の解消が必要です。

建設業界の3Kのイメージを払拭したい

上記でもお伝えしましたが、建築業界に若い人材が不足し、高齢化が進んでいます。若手の入職者が少ない理由として、建築業界が「きつい・汚い・危険」という「3K職場」のイメージが強いことが挙げられます。

建設現場での事故・災害の防止や熱中症への対策はもちろんのこと、電子機器や通信技術といったICT化により、いかに「効率的・清潔・安全」な職場環境を作っていくかが今後の建築業界の大きなテーマとなるでしょう。

生産性を向上させたい

この20年ほどでICT技術が発展し、それに伴って製造・営業・管理・経理など様々な分野の働き方が大きく変わり、効率化を果たしてきたのはご存知の通りだと思います。

しかし、建築業界において働き方や職場環境が大きく改善されたという実感を持っている方は少ないのではないでしょうか。その原因の一つとして、「建設業界を構成している大半は資本金1,000万円以下の中小企業である」ということがあります。つまり建築現場にICT技術を活用したくても、導入に資金が必要なため、設備投資ができないという現状があるのです。

また、下請け・孫請け、あるいはその先まで仕事が流れていく建築業界独特の縦割りの分業構造が依然根強いために、自社の考えや判断のみで仕事のやり方を変更しにくいという点もポイントです。古くからの働き方が現在にも引き継がれており、業界全体を苦しめている状況であることが推測されます。