職種に関係なく、職場では労働者に休憩時間を与えることが必要です。
特に体力が必要な建設現場では、休憩時間に疲れを回復させることが必要であり、体力回復せずに作業を続ければ健康上の問題などのリスクが起こる恐れもあります。
そこで、職場の休憩時間について、労働基準法と建設業における重要性を簡単に紹介します。
労働基準法における休憩時間は、第34条で以下のとおり規定されています。
・労働時間が6時間超・8時間以下の場合は最低でも45分休憩すること
・労働時間が8時間超の場合は最低でも60分休憩すること
・労働時間が6時間以内では休憩の必要はない
休憩時間は、雇用形態に関係なく、同じ労働時間なら同じ休憩時間の付与が必要です。
建設現場の多くは、正午に1時間の昼休憩を取り、朝10時と15時に15分または30分地土の休憩を取ることが多いといえます。
工事の規模に関係なく、休憩は3回とることが一般的です。
施工管理では、午後は事務所などで仕事をすることが多いため、15時の休憩は取らないケースも見られます。
建設業における休憩時間は、とても重要です。
建設現場では、常に危険と隣り合わせの作業を行います。
事故や労災を防ぐためには、集中力を維持することが大切であるものの、人の集中力は長くは続きません。
また、建設業は体力仕事のため、身体的な疲労だけでなく、脳も疲れます。
2時間ごとに休憩すれば、疲れた脳もリセットされ、集中力を維持しやすくなるでしょう。
集中力を維持した状態での作業なら、安全性や生産性を向上させることができます。
建設業で長く働いていると、手順を省略したり能力を過信したり、思い込みなどが原因で労働災害を起こすケースも少なくありません。
本人や関係者の安全を意図的に阻害する不安全行動を起こす恐れがあるため、転落などの危険リスクの高い建設現場では、手間や労力などを省かないことが大切です。
建設現場の大半は屋外での作業であり、夏は暑く、冬は寒い環境下での仕事となります。
休憩ごとの水分補給や、熱中症の予防に努めることなども必要です。
暑さと寒さもは不安全行動を引き起こす原因になりかねないため、しっかりと休憩を取り、体調を整えることを心掛けましょう。