建設業の勤続年数は、他業界や一般的な企業と比べると、比較的長めの傾向といえます。
一般的に建設業では、40代まで働き続ければベテランとして扱われ、管理職として仕事をする方も増えます。
建設業では多くの会社で、勤続年数や経験に基づいて昇給することが多いため、長く働いてもらえればモチベーションアップにもつながります。
そこで、建設業の勤続年数に応じた昇給制度について、ベースアップとの違いや種類を紹介します。
昇給とは、従業員の給与が上がることであり、職務上の昇格や勤続年数などに応じて賃金が増えることです。
毎年決まった時期に給与が上がる定期昇給と、勤続年数や成績は関係なく、一律の比率で昇給するベースアップなど種類があります。
ベースアップとは、基本給に対する昇給額や昇給率です。
個人の勤続年数や成績に関係なく、すべての従業員の給与を一律の比率で昇給させる仕組みです。
たとえば基本給20万円の方のペースアップが2%の場合は、20万4千円へアップします。
ベースアップと混同されやすいのが定期昇給であり、毎年企業の決めた時期に実施する昇給です。
昇給回数や時期は会社ごとに異なり、年1回の場合もあれば、2回のケースも見られます。
たとえば勤続年数1年ごとに、基本給2,000円アップするなどケースが定期昇給です。
建設業の勤続年数が長くなれば、定期昇給が期待できます。
ただし昇給には、以下の5つの種類があるため、それぞれの違いを理解しておきましょう。
・定期昇給
・臨時昇給
・自動昇給
・考課昇給
・普通昇給
定期昇給は、毎年決まった時期に行われる昇給です。
1年に1~2回実施されることが多く、業績によって実施するかを決めるケースも見られます。
臨時昇給は、時期を決めずに業績が好調なときの昇給です。
業績が良くなければ実施されることはありません。
自動昇給は、年齢や勤続年数を基準とした昇給です。
業績や能力は関係なく、条件を満たす従業員が昇給の対象となります。
考課昇給は、成績の評価によって実施される昇給です。
人事評価制度に基づいて実施されますが、企業によりタイミングは異なります。
普通昇給とは、技能習得や職務遂行能力の向上などによる昇給で、企業全体での給与改定を伴います。