
建設工事業における外国語とは、外国人労働者や海外取引先とのコミュニケーション手段に留まらず、現場の安全・品質・経営資源ともいえます。
単に外国語での会話ができればよいわけではなく、安全意識や価値観を正確に同期させる上で必要だからです。
労働者不足問題を解消するために、外国人材を雇い入れるケースも増えていますが、安価な労働力ではなく未来を創るパートナーとして迎え入れるために、言葉の壁を技術と誠意で取り払いましょう。
外国人材が安心して働くことのできる環境が整備できれば、人材不足に悩む建設工事業業界で勝ち残れると考えられます。
そこで、建設工事業における外国語について、現場での言葉の壁の乗り越え方を解説します。
建設現場では、発した言葉の受け取り方などに誤解があった場合、作業ミスや生命に関わる重大な事故へ直結する恐れもあります。
そのため、日本人作業員とのコミュニケーションを大切にしつつ、外国人材との言葉の誤解を防ぐことも大切です。
安全衛生教育において、外国人材への教育は最優先事項であり、「危険」「危ない」「止まれ」などの緊急指示を瞬時に伝えられるかがポイントといえます。
そこで、現場内の危険個所に、ベトナム語や中国語など、多言語による安全標識を準備し、経験の浅い外国人材が直感的にリスクを察知できる環境を整備しておきましょう。
建設工事業では、独自の専門用語を使用するケースが多いことと、日本語自体が曖昧な表現を使用しやすいことで、外国人材への声かけの意味がうまく伝わらず、施工ミスを招く恐れがあります。
言葉による説明の補完のため、建築BIM・3Dモデル・施工手順を動画でうつしだす視覚的指示が求められます。
世界共通の言語である図面をベースに、翻訳アプリや専用辞書を活用すれば、細かな指示もスムーズになります。
日本では、国内市場の縮小を見据えて、海外の建設プロジェクトに参画するケースも見られます。
この場合、公用語である英語などの外国語をしっかりと学び、ビジネス基盤として理解を深めておくことが必要です。
国際的な建設契約における公用語は英語であり、工期の遅れや仕様変更などの交渉で、論理的な主張ができるかが利益保護に影響します。
そのため、AIを使った多言語対応施工管理ソフトや、リアルタイム翻訳機など、テクノロジーで言葉の壁をなくすことも必要といえます。