
建設工事業の人事は、労務管理と人材育成・評価のどちらも適切に行う上で極めて重要です。
現場の慢性的な人手不足解消や、残業上限規制への対応に向けて、人材獲得に向けた戦略的な人事が求められます。
そこで、建設工事業の人事の特徴について、人材獲得に向けた対策を簡単に紹介します。
建設工事業の人事とは、採用活動や人材に関する事務手続などの部署に留まらず、現場の士気を高めて会社の持続可能性を担保する司令塔となる存在です。
最大の資本ともいえる「人」が長く仕事を続けられるように、柔軟な働き方の提示や、努力の正当評価などの仕組みをつくらなければなりません。
強い人事を作ることが、激しい受注競争や人材獲得競争を勝ち抜く道の一歩になるといえます。
建設業の人事は、一般企業とは異なる以下の特徴があります。
・現場直行・直帰が多い…勤務実態の把握が難しく、客観的な勤怠管理が困難である
・人間関係が多層構造である…社員だけでなく元請けや下請けの職人とも円滑に連携することが必要である
・安全への責任がある…安全教育やメンタルヘルスケアも重要な領域である
建設工事業が人材獲得に向けて取り組むのなら、人事では以下の対策を検討しましょう。
・公正な評価制度の構築
・求人手法の見直し
・キャリアパスの提示
建設工事業では、年功序列による経験年数などに現場を頼りがちであるものの、若手技術者の離職防止に向けた正当な評価制度が必要です。
建設キャリアアップシステム(CCUS)」と連動してスキルを可視化し、保有する資格や経験、立場などに応じた昇給基準を作りましょう。
技術力以外にも、現場の安全管理や若手に対する指導能力、書類作成の正確性など、色々な指標によって正当評価する仕組みを導入することも有効です。
現場の人手不足解消に向けて、施工実績や現場職員のかっこよさをSNSなどで発信しましょう。
個々の特性を見極めた部署や業務の配置で、組織全体の生産性が最大化されます。
採用後に育成した人材が流出することは最大の損失となるため、若手人材には定期的な面談を行い、不安や不満を早期にキャッチアップしましょう。
また、具体的なキャリアなどの将来像を提示し、資格取得費用を全額補助するなどの成長支援を行うことで、忠誠心(エンゲージメント)の育成につなげることができます。