
建設工事業において、資格取得者届出は重要です。
技術者の保有資格を管理・届出することは、建設業法上の施工体制台帳の義務を果たすことであり、公共工事の経営事項審査で高評価を得る上でも欠かせません。
そこで、建設工事業における資格取得者届出の重要性について、届出を怠るリスクを解説します。
建設工事業における資格取得者届出とは、建設業許可を受けた事業者の有資格者に変更があった場合や、新たに資格を取得した人が増えたときに、都道府県知事や国土交通省に提出する変更届出を指します。
企業が雇用する技術者の国家資格(技術士・建築士・建築施工管理技士など)に関する届出を、行政機関で手続するタイミングは以下のとおりです。
・新規許可・更新があった場合…建設業許可の申請・更新の際に専任技術者や技術職員として登録する
・資格取得・変更があった場合…新たに従業員が資格を取得した際は、原則、決算終了後4か月以内・変更後2週間以内など、速やかに提出する
建設工事業の資格取得者届出は、企業信頼度と経営力に直結するため、怠らないことが大切です。
具体的には、以下に影響があると考えられます。
・コンプライアンス体制
・経営事項審査の点数
・受注機会・信頼性
無資格者や届出していない者を専任技術者に配置すると、指導や営業停止処分などの対象となるため注意しましょう。
技術者の保有資格は経営事項審査の「Z点(技術力評価)」に影響するため、資格届出を終えているかが入札における競争力を左右します。
資格取得者届出を適切に行い、資格点数を反映させることで、大規模工事や公共工事の受注機会が増えて企業信頼度も高まります。
建設工事業が資格取得者届出を怠ると、以下の深刻なリスクを招くため注意しましょう。
・経審点数が低下する(有資格者がいても加点されずに入札順位が下がる)
・行政処分の対象となる(虚偽報告や届出の不備が発覚した場合は営業停止命令を受ける恐れがある)
・現場が混乱する(無資格者が監理技術者や現場代理人に配置されることで、労災事故における責任の所在が曖昧になる)
建設工事業の資格取得者届出は、単なる報告作業に終わらせるのではなく、経営戦略として活用しましょう。
決算と連動して定期的に見直しを行い、従業員のスキルアップを支援する制度などを設けて資格保有者を増やせば、将来的には経審点数を底上げできます。
経営事項審査を通じて会社成長を促すプロセスともいえるため、競争力の高い企業へ成長させましょう。