土木建設工事の現場では、心身に負担がかかる作業が多くいろいろな健康リスクも存在することになります。
そのため現場の管理者は、発生するリスクから工事現場の作業員を守る体調管理と現場環境改善に努めることが必要です。
現場作業員の体調管理へしっかりと取り組んでいくことが必要ですが、企業は労働者の安全確保の上、労働できる環境に配慮する安全配慮義務を負っています。
危険な現場で作業を行う作業員を保護することが必要であり、長時間労働などにならないよう労働時間にも注意しておかなければなりません。
労働時間が長くなれば、過労などで注意力や集中力を散漫となり、労災事故も発生しやすくなってしまいます。
安全に作業できる現場の環境づくりや、作業員の体調管理に注意することは大前提と考えておくべきです。
そして天候や気候などで左右されやすい土木現場では、作業員の身体・精神的な不調などにも注意しておくことが必要になります。
たとえば屋外や高温・高湿度状態の現場で働くことで、夏場は炎天下での作業が中心となり、熱中症のリスクが高くなってしまいます。
休憩場所にエアコンやウォーターサーバーを設置することや、冷却グッズを充実させるといったことも必要です。
残業や休日出勤などで長時間労働になりやすくなる上に、賃金が見合わないと感じてしまえば精神的な負担も大きくなります。それによるメンタル不調があらわれると、労災事故の要因にもなりやすいため注意してください。
一つの作業現場には複数の事業者が混在するため、作業員同士の衝突などトラブルも発生しやすいことにも注意が必要です。
ストレスの要因を作らないこと、ストレスチェックなど作業員のメンタル不調を確認することが求められます。
無記名ストレスチェックなどで確認体制を充実させるだけでなく、普段から業務効率化を図り長時間労働は改善させることは欠かせません。
特に現場監督は長時間労働になりやすいですが、煩雑な事務作業などを外部に委託するなど、業務を効率化させることも必要です。
また、工事写真や書類などの整理は、電子システムなどを活用し負担を軽減させるといった対応も検討したほうがよいでしょう。
安心して現場で働くことができる環境を整備するために、できる取り組みから始めていくことが求められています。