社会保険とは、雇用されている正社員や一定条件を満たす非正規正社員が加入する保険であり、「全国健康保険協会」や「健康保険組合」が運営する制度です。
国民健康保険は、市区町村が運営する健康保険であり、自営業者・無職の方・年金受給者など社会保険に加入しない方が対象となります。
そこで、建設業も社会保険と国民健康保険の違いを知り、どの保険への加入を選ぶべきか考えてみましょう。
社会保険(健康保険)とは、正社員や一般条件を満たしたパートなどの非正規社員が勤務先を通じて加入する保険です。
対する国民健康保険は、自営業者・無職の方・年金受給者など社会保険に加入していない方が加入の対象となっています。
政府は建設業の社会保険(雇用保険・健康保険・厚生年金)の加入率100%を目指していますが、これは福利厚生や待遇を他業界と同じレベルに引き上げるためで、最終的には若い世代の入職を増やすためです。
建設業界は人材が不足しており、特に若い世代の働き手が足りていないため、社会保険などを整備すれば建設業界で働くことを希望する若者が増えることが期待されます。
建設業を対象とした社会保険制度は、
・協会けんぽ(全国健康保険協会)
・建設国保(全国建設工事業国民健康保険組合)
の2つです。
それぞれの特徴は以下のとおりとなっています。
協会けんぽとは、従業員5人以上の個人事業所・法人などに加入が義務づけられている社会保険です。
従業員が建設国保に加入しているときには、「協会けんぽ(健康保険)の適用除外」を申請し承認を受けることで、社会保険に切り替えなくても建設国保に加入し続けこともできます。
建設国保は、個人事業主や一人親方などを対象とした保険制度であり、それぞれ個人として加入します。
協会けんぽと建設国保の大きな違いは保険料について、会社の支払いが発生するかという点です。
協会けんぽの場合、従業員の保険料は会社と労使折半することになるため、会社の負担が増えます。
しかし建設国保は従業員個人が加入するため、個人のみが保険料を負担することになり、会社の負担はありません。
妻や子など被扶養者がいる方の場合、国保には扶養という考え方がないため、協会けんぽのほうが充実している傾向にあるといえます。