「足場解体」とは、工事や施工で使った足場を解体することを指しています。
建築物や構造物を解体するために足場を設置することがありますが、足場設置によって解体作業が効率化されたり安全性が高まったりすることがメリットです。
ただ、建築物や構造物など解体した後は足場も必要でなくなるため、同じく解体することが必要になります。
そこで、足場解体とはどのような作業なのか、その役割と行うときの注意点について簡単に解説していきます。
解体工事で設置する「足場」とは、建物の解体作業をするとき、解体する建物周りに組み立てる仮設の作業床と仮設物です。
解体作業従事者の導線を確保し、近隣住民の安全も確保され、ほこりなどの飛散物や騒音を防ぐ役割も担います。
足場は設置するよりも解体するほうがスムーズに進み、短期間で完了できます。
工事現場の規模によるものの、たとえば一戸建てで設置した足場を解体するときには、数時間や半日あれば完了します。
ただし、足場の解体では騒音が発生するため、近隣からクレームが出るなど、トラブルにつながることもあります。
そのため足場を解体する前に、作業時間を確認しておくことと、近隣に丁寧な説明をしておくことが必要です。
資格が必要になるのは高さ5メートル以上の足場解体のときです。
作業員に「足場の組立て等作業主任者」の資格を有している方がいなければ作業できません。
解体工事で足場を設置するときには、組み方や工事の方法で近隣トラブルになるリスクを高めます。
隣接する土地との境界を巡る苦情やトラブルが多く、越境して足場を組んだり境界の塀を壊してしまったりといったケースは問題です。
解体工事の連絡や工事期間の説明など近隣住民に行わず、足場を組んで工事を始めるといった場合もトラブルになるため、必ず連絡や説明をしておくようにしましょう。
鉄筋コンクリート建造物の高層ビルなどで、高所の解体工事を行うときや、悪天候のときには足場上から転落するリスクが高くなります。
強度や安全性に欠ける足場では崩壊リスクも高くなるため、作業員が落下したり通行人を事故に巻き込んでしまったりという恐れも出てきます。
事故リスクの高い作業であることを十分踏まえて、注意して作業を行うようにしてください。