
建設現場における遠隔操作技術は、作業効率化と安全性向上に貢献できる技術として期待されています。
たとえば、現場から離れた場所の建設機械のオペレーターが機械を操作することや、遠隔地から現場の状況確認を行うなど、いろいろなことが可能になります。
人手不足解消や業務効率化、作業員の負担軽減と事故リスク低減などの効果が期待できるでしょう。
そこで、建設工事業における遠隔操作について、期待される内容や遠隔臨場との違いを紹介します。
建設現場における遠隔操作技術とは、建設現場の作業効率を向上させるための技術です。
国土交通省の「i-Construction」プロジェクトの一環として、人手不足解消・生産性向上・安全性確保などの課題解決に貢献できると期待されています。
建設現場における遠隔操作技術は、大きく次の2つの分野で活用されます。
・建設機械の遠隔操作
・遠隔臨場
それぞれ説明します。
建設機械の遠隔操作では、オペレーターが現場から離れた場所で、建設機械を操作します。
危険な場所で作業を行うことや、人手不足問題の解消につながり、作業効率を上げることもできます。
遠隔操作によって、現場へ移動する時間や手間も省くことができ、複数の現場をオペレーター1人で管理することも可能です。
また、一か所の操縦席から複数の建機へと切り替え操作を行い、災害現場・高所・狭隘な場所などの危険地帯での作業を安全に行えます。
現在、建設業界で深刻化している人手不足問題の解消や、生産性向上に貢献できることはもちろんのこと、災害対応やインフラ整備、社会全体の課題解決に役立つことが期待されます。
遠隔臨場とは、動画撮影用のウェアラブルカメラなどで取得した映像や音声を使って、遠隔地からWeb会議システムを介して監視・操作できる技術です。
現場にいながら、遠隔地の工事現場や施設に対し、リアルタイムで段階確認・材料確認・立会できます。
遠隔臨場では、以下の道具を使用します。
・ドローン
・ウェアラブルカメラ
・ネットワークカメラ
・センサー
・スマートフォン
・建設ツール
・Web会議システム
・チャットシステム
など
ドローン・センサー・リモートコントロールなどの活用により、現場の状況をリアルタイムで把握することが可能となるため、Web会議システムなどを併用すれば複数での確認も可能となります。