毎年、秋ごろになるとインフルエンザがだんだんと流行の兆しを見せ、春前までに猛威を振るいますが、建設工事現場でも集団感染しないような対策が必要です。
建設工事は寒空の下で作業を行うことが多いため、特に注意が必要といえますがどのように感染予防の対策を進めていけばよいのでしょう。
建設工事現場に限らず、インフルエンザの感染予防対策として基本的なうがい手洗いは必ず行うことが必要です。
手を洗えば手に付着したウィルスが口などから体内へと侵入することを防ぐことができますし、同時にうがいで口内洗浄と保湿を行えば万一口の中にウィルスが侵入したとしても体内に取り込まれずにすみます。
そしてマスクには保湿の効果があるため、咳やくしゃみなどで唾液と鼻水が飛散しないように、着用を勧めるようにしましょう。
マスクは粉塵の多い工事現場などでも、粉塵を吸いこみ喉や鼻の粘膜を傷めてしまう予防にもなります。
インフルエンザ対策のためにもワクチンの接種を促すようにしましょう。インフルエンザは毎年12月から3月くらいまで流行することが多いので、ワクチンの効果が出る接種から2週間程度経過後という目安から逆算すると、11月半ばごろまでにワクチンの接種を完了させることが望ましいといえます。
多忙なあまり、ワクチンを接種するために医療機関に行く時間がないという方や、ワクチン接種後は一時的に安静にすることが必要なのですぐに仕事に戻れないと考える方もいるかもしれません。
しかしインフルエンザになればさらに仕事ができなくなり、他の技術者や作業員に感染を拡大させれば納期に間に合わなくなる可能性も出てきます。
一時的な時間のロスより全体のリスクの大きさを考え、積極的にワクチンを接種することを検討するべきといえます。
手洗いとうがいにマスク着用、そしてワクチン接種でインフルエンザへの予防対策を徹底させていきましょう。
たとえば東京都電気工事健康保険組合では、インフルエンザ予防接種補助として(一社)東京都総合組合保健施設振興協会契約の医療機関で接種した場合に適用されるという制度もあるようです。
契約医療機関でワクチン接種を行った場合、組合補助金額1,000円を差し引いた金額を医療機関の窓口で支払うことになります。
全国に約3,000か所という契約医療機関があるなど、よりワクチン接種を行いやすいでしょう。加入している健康保険組合でもワクチン接種に向けた補助金がないか確認しておくとよいでしょう。