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建設工事が予定通り進まない遅延事故の原因や背景とは?

2021.07.01
分類:リスク

建設工事では、事前に工期を考慮しながらスケジュールを調整していた場合でも、予期していなかった遅延事故などが発生することはあります。

もし遅延事故が発生し工事に遅れが生じれば、発注者からの信用を失い、のちの工程にも大きな影響を及ぼしてしまうでしょう。

そこで、なぜ建設工事が遅れてしまうのか、その具体的な要因についてご説明します。

建設工事が遅延してしまう要因

建設工事に必要な工期を事前に割り出していた場合でも、工事が予定通り進まなくなることはめずらしいことではありません。

天候や自然災害などの影響や、人的ミスなど様々なことが要因として挙げられますが、遅れを防ぐためには事前に次のことを認識しておく必要があります。

天候や自然災害による影響

建設工事は天候の影響を受けやすいため、工事が計画どおりに進まなくなることは少なくありません。

台風の時期や梅雨の時期など、大雨や強風などで屋外の作業ができなくなってしまいます。

そのため、工事開始時期によっては天候の影響を強く受けることを踏まえておくことが必要です。

長雨や突風が多く発生する4月や、梅雨の時期である57月、台風が発生しやすくなる89月は特に注意しておきましょう。

また、地震や水害などの自然災害でも、必要な資材・人材の確保や確認が必要となり、工事のやり直しが必要となる被害を受けることもあるため、大幅な遅れが出やすいと留意しておくべきです。

建設現場での遅延事故

建設現場で事故が起きたときにも、それが原因で工期に遅れが出ることとなります。

事故が起きたときには、原因追及や被害状況確認を行うことが必要となるため、すぐに再度工事を開始できなくなってしまいます。

そのため、建設現場では事故が起きないようリスク管理や対策が重要です。

資材不足

自然災害の影響により、資材が不足すると工事が進まなくなってしまいます。

すでに資材を発注している場合でも、調達ルートが通行止め状態であれば、調達まで時間がかかることもあり、大幅に工事が遅れてしまいますので注意してください。

人的ミスによる遅れ

現場での伝達漏れや指示ミス、図面の見間違いなど人的なミスが工期に遅れを生じさせることもあります。

現場監督が不在のときには、確認がスムーズにできず、ミスが発生しやすくなることは留意しておくべきです。

建設業界は若者離れや離職率が高くなっており、慢性的な人員不足の状態といえます。無理な工期を設定すれば、長時間労働となり疲れがたまって事故やミスが起きやすくなってしまうため注意してください。