建設工事の現場では、いろいろな工事を納期に間に合わせるため、必要な資材を必要な量だけ現場に備えていることがほとんどです。
しかし盗難トラブルに遭ってしまうと、資材などが不足することとなり作業ができず、完成期日まで間に合わなくなる可能性が出てきます。
工事現場で起きる盗難などの犯罪被害は、実は年々増加傾向にあるため防犯対策などをしっかり講じておくことが必要といえるでしょう。
工事現場で盗難トラブルが起きやすいのは、もともと複数の業者が出入りするため、盗難が発生しても誰が犯人か特定しにくいことです。
現場に保管してある資材だけでなく私物なども狙い、計画的に犯行を企てる人物もいるため、事務所などに金銭的な価値のあるものを置かないようにするべきでしょう。
他にも銅線など金属類など、価格が高騰しているモノ、パソコンやトラック、タイヤなど転売目的で現場から持ち去るといったケースも見られます。
盗難被害に遭うものはモノだけでなく、顧客名簿など個人情報も含まれますので、情報管理についても厳重に行うことが必要です。
工事現場で盗難に遭いやすいモノとして挙げられるのは、先に述べた通り銅線やステンレス建材などの金属類です。
一定サイズ以上のモノで、銅の量と重さにより価格が決まるため、重さや太さがあるタイプは狙われやすいと留意しておくべきでしょう。
搬入されたドラムに巻かれている状態のまま保管していると、転がしながら移動させることができるため、より狙われやすくなってしまうため注意してください。
工事現場で保管しているものが盗まれないようにするためには、簡単に持ち去ることができない状態を作ることが必要です。
モノを盗もうとする犯人は、犯行の際に現場に長くとどまることを避けようとします。
そのため簡単に持ち去ることができないと思わせることで、盗むことを諦めさせることができ、盗難トラブルを防ぐことができます。
先に述べたケーブルドラムなどは、他の大型資材とチェーンで結合しておくことで、盗難被害を防止することができるでしょう。
さらに外周警備の実施や防犯カメラの設置、遠隔監視システムの導入などで、夜間でも盗みにくい現場を作ることが可能です。
ただし設備などを導入する場合にはコストも発生するため、その点も踏まえて検討が必要となるでしょう。