建設工事現場では、重機を使用したり高所で作業したりなど、安全対策をしっかり行っていなければ危険を伴う作業が多く見られます。
そのため事故そのものを完全になくすことはできなくても、事前に安全対策を行い工事作業で危険な状況に巻き込まれることを防ぐことが必要です。
そこで、建設工事現場ではどのような事故リスクがあり、安全対策として何をすればよいのかご説明します。
建設工事現場の死亡災害はだんだんと減少していますが、死傷災害は全体数が増減を繰り返し横ばい状態が続いています。
特に転倒による事故が多く見られ、毎年1,500人以上の作業者が工事現場による事故で負傷しています。
安全対策を十分に行っているつもりなのに、建設工事現場で事故が発生してしまうのは次のようなことが原因として挙げられます。
作業員の注意力や集中力が低下すると、本来であれば前もって点検しなければならないのに忘れてしまうことになるでしょうし、安全に対する意識が低下してしまい事故の誘発につながることもあります。
高所で作業を行うのにも関わらず、手すりが設置されていなかったり足場の組み立てが甘かったりなど、工事現場の作業環境が安全でない場合も事故は起きやすくなります。
建設業界は人手不足に悩まされていますが、無理な作業を押し付けたり体調管理が適切に行われていなかったりなど、激務により疲労がたまった状態では事故も起きやすくなってしまいます。
現場で使用する機械や設備、道具などに欠陥や不備がある場合や、劣化で機能していない場合など、事故が起きやすくなってしまいます。
たとえば熱中症が増える8月や、寒暖差により作業員が体調を崩しやすい冬季なども、事故の発生率は高くなります。
期日までに建築物を完成させなければならないため、遅れを取り戻そうと長時間労働を強いれば、過労や疲労がたまり事故は起きやすくなります。
あくまでも作業員の人命を最優先しながら、質の高い作業を計画どおりに遂行することが必要です。
そこで、事故を未然に防ぐために建設工事現場の安全対策として、次のことを行うようにしてください。
・作業員の安全意識を高める
・リスクアセスメントの導入
・人員の配置・管理に余裕を持たせる
事故は未然に防ぐことが必要ですが、完全に防止することはできないため、万一発生してしまったときに適切な対応を取れるようにすることも必要です。