住宅に、劣化している部分や欠陥、改修する必要のある箇所などがないか第三者目線で診断してくれるホームインスペクション。
プロの診断士に建物の状態を確認してもらえることから、住宅を購入する方にとって安心です。
また、中古住宅を購入した場合など実際に工事を始めてみたら、リフォーム費用が高くなりそれなら新築を購入すればよかったと感じてしまうこともあるようです。
ホームインスペクションでは、このようなトラブルを未然に回避できるといった部分がメリットしてあげられます。
ホームインスペクションは住宅診断のことで、住宅に精通したホームインスペクターと呼ばれる住宅診断士が、第三者の立場として住宅の劣化状況から欠陥の有無、改修したほうがよい部分や改修に適した時期、かかる費用などを判断しアドバイスしてもらえます。
新築の建売住宅や中古物件を購入する前だけでなく、今自分が住んでいる家を売却する前などにも、このホームインスペクションを実施すれば現在の建物のコンディションが確認できますので取引を安心して進めることができるでしょう。
住宅の状態の診断は、屋根、外壁、室内、床下、小屋裏などの状態を確認するといた方法で進められます。
アメリカでは州により違いはあるものの、不動産取引の70〜90%がホームインスペクションを実施するなど、当たり前のこととなっています。
住宅の診断は、たとえば雨漏りが発生している場合にはその根本となる原因は何かを探ったり、特定の部材がどの程度劣化しているのか進度を調べたり、近年頻発する地震の揺れにどのくらい耐えられるのかという耐震診断なども含まれます。
ただ、一般的なホームインスペクションと呼ばれることで実施される内容は、主に中古住宅の売買の前にその住宅のコンディションを把握し報告することを目的としています。
外壁や基礎などに何か不具合の兆候などがないか、雨漏りが発生している形跡はないか、安心して引き続き住宅として利用できる建物なのかを判断することとなります。
もしホームインスペクションは人の体でいえば健康診断としての役割なので、そこで何か異常な部分や疑わしい部分が見つかったときには、精密検査といえる次の調査が必要となります。
ホームインスペクションを実施した後は、住宅診断士がまとめた報告書が手元に届くことになります。住環境を整えるために、その報告書の内容に応じてさらに詳しく調べるのか、修繕をするのかなど決めていくこととなるでしょう。
売る側と買う側、どちらも安心して不動産取引ができるように必要なことだといえます。