住宅の改修工事は、外壁・壁・床など目に触れる部分にのみ注目しがちです。
しか排水管や給水管など、直接見えない場所もある程度の年数が経てば修繕工事が必要になります。
そこで、排水管や給水管の工事が必要となる主な理由について、詳しく説明していきます。
排水管や給水管の工事が必要なのは、配管が年数経過で劣化することにより、水の流れがどんどん悪くなるからです。
蛇口から水が出にくくなったり異臭などを放ったりなど、いろいろな問題が起こりやすくなります。
清潔な状態維持のためにも、給水管や排水管にトラブルが発生していないか確認しましょう。
基本的な流れとして、管内のカメラ調査や、配管の一部の抜き取り調査を行います。
その上で配管の詰まりや腐食がないか、劣化の程度や状況を調べ、最適な方法を検討することが必要です。
トラブルを発生させず、清潔な状態を維持するためにも、給水管や排水管の工事は必要といえます。
給水管や排水管は、配管の素材によって寿命が異なります。
古い建物の配管は金属製であることが多く、鉄のパイプなどは寿命こそ長くても、経年で劣化しさびや汚れが付着しています。
さびが混ざった赤水が出るときには、パイプを洗浄しても排水が流れにくいこともあり、交換したほうがよいでしょう。
給水管や排水管の改修工事では、配管材料の種類や傷みの進行程度、配管ルートなどいろいろな観点を総合して検討します。
新しい建物なら、宅内配管に樹脂管が使われていて、経年劣化を理由にさびることはありません。
しかし樹脂管を使っていると、熱に弱く熱い油や熱湯などを頻繁に流せば、つなぎ目が劣化して漏れなど発生しやすいデメリットもあるため注意してください。
住宅配管は使われている素材によって寿命が変わりますが、流れが悪くなったと感じるときが交換の時期です。
目安としては、20年経過したら給水管や排水管の工事は必要になると考えられます。
なお、国土交通省の後方しているマンションの長期修繕計画におけるガイドラインにおける共用給水管・排水管の更生は19~23年、取り替えは30~40年としています。
更生とは、鋼管内側に特殊な樹脂を流し、コーティングすることです。
マンションの長期修繕計画の参考にしつつ30~40年ごと配管を交換することを目安としているものの、配管の素材の種類によって変わることは留意しておきましょう。