床付けとは、床付け面を水平に保って環境負荷を少なくすることです。
所定の深さまで掘削した後で、地盤面を水平に堀り揃え、その面の上に砂利・砕石の敷き込みや捨てコンクリート打設できる状態にします。
床付け工事の良否によって、後工程での敷き砂利や捨てコンクリート工事や、原価管理に影響が及ぶことを踏まえておく必要があります。
そこで、床付けについて、手順や作業における注意点を簡単に紹介します。
「床付け」とは、根切り床を掘削し、平らに仕上げることです。
計画した深さまで根切り床を掘削して、平らへと仕上げた面が床付け面ですが、鋤取りは目視で荒削りするのに対し床付けは正確・平滑に仕上げなければなりません。
砕石敷き・捨てコンクリートの厚さを見込んだ上での床付けが必要となりますが、良好な地盤なら床付け面に捨てコンクリートを打つこともあります。
床付けにより、後の工程の敷き砂利や捨てコンクリート工事などを左右することを念頭に入れ、適切に作業を進めましょう。
床付けの手順は、以下の3つです。
①施工基面まで掘削する
②床付け面まで床掘りを行う
③丁張りを基準に床付けする
が挙げられます。
現況の地盤から、施工基面まで重機を使い掘削しますが、施工基面まで掘削した後は床掘りをします。
構造物だけでなく、作業スペースに必要な余裕幅を見込むことも必要となります。
掘削の切り出し位置は、余裕幅と掘削の勾配で決まるため、余裕幅などを見込まず始めると、後で建造物を建てられない問題が起こってしまいます。
そのため余裕幅に関する知識は必ず押さえておくようにしてください。
床掘りができた後はいよいよ床付け作業に入りますが、それまでの工程における作業は重機で行うのに対し、床付けは人の手で行う人力作業がメインとなります。
スコップやジョレンなどを使って精度よく仕上げ、最後にランマー・タンパー・振動コンパクターなどで転圧し、床付け面を整形して終了です。
掘削から床付け作業を行う上で、注意したいのは次の3つです。
・床付け面を掘り過ぎないこと
・床付け面の規格値は徹底して守ること
・床付け前に支持力の確認を怠らないこと
仮に床付けでミスが発生すると、建物全体の高さが予定と会わなくなります。
床付け面は適当に深く掘り、土をならせばよいわけではありません。
杭基礎の建物も、建物基礎と床付け面との間に重量がかかるため、沈下を防ぐ上で重要な作業と理解しておいてください。
沈下が理由で建物にひびが入れば、建物自体を不同沈下させてしまう恐れもあるため適切に行いましょう。