建設工事の請負人とは、工事の依頼を引き受けて、仕事をする人です。
発注者から工事全体を請け負う元請負人と、元請負人から工事を請け負う下請負人がいます。
建築工事や土木工事では、注文者と請負業者間で契約を結ぶため、請負人がいなければ工事は進みません。
そこで、建設工事の請負人について、義務や工事請負契約書の役割を簡単に紹介します。
「請負」とは、当事者の一方が仕事の完成を約束し、その結果に対して報酬を支払ってもらうことです。
たとえば工事請負契約やコンテンツ制作委託契約などの「請負契約」は、業務を外部に委託する契約形態であり、請負人が仕事を完成させることを約束し、完成の際には注文者がその対価(報酬)を支払うことを約束する契約です。
仕事を完成できなかった場合は、請負人は債務不履行責任を負うことになります。
工事の「請負人」とは、依頼された工事を引き受けて、作業を行う人です。
建設業では、工事の発注者と工事全体の元請負人、さらにその元請負人から工事を請け負う下請負人がいます。
工事請負人は、注文者から発注された建設工事を完成させて、成果物を施主へ引き渡すことです。
そのため請負契約を結んだ時点で、請負人は仕事を完成させなければならず、完成できなかったときや施主の要求を満たせていないときは、報酬を請求することはできません。
完成後に欠陥やミスが発覚したときも、施主から修繕することを求められたり損害賠償請求されたりといった可能性があるため、注意してください。
請負契約における請負人の義務は、依頼を受けた仕事を完成させることです。
そのため仕事を完成させることができなければ、報酬は受け取ることができず、債務不履行による責任を負います。
工事請負契約に基づき新築された建物の所有権は、材料提供者に帰属すると解されていますが、材料の大部分は請負人である施工業者が提供するため、新築建物の所有権は施工業者に帰属するケースが大半といえるでしょう。
工事請負契約書の役割は、工事の内容や仕様などを細かく定めることで、トラブルを防ぐことです。
建物の仕様は、注文者の要望と異なる建物を作らないように、細部まで取り決めを行うことが必要となります。
請負人の契約不適合責任追及の基準ともなるため、詳細に規定しておきましょう。