建設工事において、地下の土を地上へ運ぶとき、さらに資材の運搬において欠かせないのが移動式のクレーン車です。
ただしクレーン車にもいろいろな種類があり、運転する上で必要な免許の種類などは異なります。
そこで、大きく重量のあるものを吊り上げて運べるクレーン車について、種類や必要な免許、メリットとデメリットを簡単に紹介します。
「クレーン車」とは、人力で持ち上げることのできない荷物をクレーンで吊り上げて、水平に運搬するための重機です。
運転席とクレーン操縦は別になっており、建設業においては土木工事・解体工事・ビル建設などで使用されています。
クレーン車の「種類」は以下のとおりです。
・トラッククレーン(コンパクトで手軽なクレーン車で、建設現場・電気工事・車両引き上げなどに適している)
・ラフタークレーン(コンパクトな移動式クレーン車で、狭い場所・山林・市街地などに適している)
・オールテレーンクレーン(大きな安定した車体のクレーン車で、高所作業に適している)
・クローラークレーン(キャタピラの備わったクレーン車で、接地面積が広く安定性に優れている)
クレーン車は、運転する種類によって必要な免許は異なります。
たとえば、ラフテレーンクレーンでは大型特殊免許を必要とするのに対し、トラッククレーン・オールテレーンクレーン・カーゴクレーンなどであれば、普通免許・中型免許・大型免許が必要です。
クレーン車の「メリット」には以下が挙げられます。
・大きな物や重い物を吊り上げて水平に運搬できる
・いろいろな場所で活躍させることができる
・車の積み下ろしが少人数でできる
・不整地の走行にも優れている
・高所での作業に適している
クレーン車の「デメリット」は以下のとおりです。
・クレーンを伸ばしている状態で強風を受けた場合は転倒する恐れがある
・クレーン装置を搭載することで積載量が減る
・操縦が難しい
・運転士の操作が重要になるなど責任が重い
・車両ごとで得手不得手がある
クレーン車には種類があり、作業現場に最適なタイプを選ぶことが必要です。
適した種類を選んだつもりでも、そのタイプが苦手な場面に駆り出した場合、本来の能力を発揮できないこともデメリットといえます。