造園工事とは、庭園・公園・緑地などの苑地の築造や、道路や建築物の屋上の緑化や植生の復元などの工事です。
生活環境を豊かにし、心地よい空間を提供する重要な役割を担うため、欠かせない工事ともいえるでしょう。
そこで、造園工事について、特徴やメリット、土木工事との違いを簡単に紹介します。
「造園工事」とは、庭園・公園・緑地などの苑地の築造や、道路・建築物の屋上緑化や植生復元などの工事です。
建設業法で工事内容の定義がされており、日本標準産業分類で建設業に該当します。
造園工事に該当する工事は以下のとおりです。
・植栽工事
・地被工事
・景石工事
・地ごしらえ工事
・公園設備工事(花壇・噴水・休憩所・遊戯施設など)
・広場工事
・園路工事
・水景工事
具体例として、整地・樹木植栽・景石のすえ付けなどによる庭園・公園・緑地などの苑地の築造などが挙げられ、他にも植生を復元する工事も該当します。
造園工事の特徴は、自然環境や都市環境に、機能性と美観を付することです。
自然環境との調和・快適さ・美しさが保たれます。
植物などで自然の風景を取り入れるため、環境保護やエコロジーの観点から注目されている工事といえます。
なお、工事においては専門的な知識と技能が必要となるため、造園施工管理技士などの資格保有者が携わることがほとんどです。
造園工事のメリットは以下のとおりです。
・緑地はCO2を吸収するなど環境浄化効果があるため、適切に管理すれば生物の生息空間として、生態系保全の役割を担える
・緑地が整備されることで周辺不動産の価値を高め、街全体のイメージアップにつながる
・人々の憩う空間やリラックス空間を提供できる
・植物と触れ合えるため健康や精神によい影響を与える
・庭木・草花・石・砂・土などで思い描く空間を形作れる
造園工事と土木工事の違いは、目的・工事内容・進め方などです。
まず造園工事は、デザインや緑の要素を中心として、見た目や快適さを重視します。
対する土木工事は、インフラ整備が目的のため、頑丈で長持ちする基礎に特化し、重視するといえるでしょう。
そして造園工事は手作業が主体であるのに対し、土木工事は基礎工事や建築工事と同じく、面をもとに設計や施工を進めます。
造園工事では現地調査をまず行い、地形・風通し・日当たりなどを考慮したデザインを決定します。
土木工事では現場に多数の重機や車両が集まり、大規模な作業を行います。