建設工事業情報ラボConstruction Business Information Lab

クリニックをテナント開業するための工事で必要になることとは?

2020.08.09
分類:その他

医療機関には病院やクリニックなどいろいろな形があり、とくにクリニックは専門性を高め運営することが多いため、建設工事前の設計においてはクリニックを運営するドクターなどから運営における理念や思いなど情報を入手しておくことが必要といえます。

そして不動産会社から受け取っている図面と物件の現状が異なる場合もあるので、しっかりと現場調査を行い実際の面積や設備などを把握しておくことが必要です。

また、単に寸法を測るだけでなく、可能なこととそうでないこと、注意が必要なことなどを確認し、要件を満たすためのインフラ整備などが行われているか調査するようにしましょう。

クリニック開設にあたる工事の設計図を作成する際に必要な計画

クリニックの開設に向けて行う工事の設計図を作成するためには、次のような複数の計画を事前に立てておくことが必要です。

平面計画

設計者の図面に複数のスタッフの視点を盛り込みながら対話を重ね、平面を固めながら模型・スケッチ・パースなどを使い立体的にイメージできるようにしましょう。

設備計画

医療機器などの配置計画を行い、電気容量・照度・空調の熱量・水量など検討しましょう。

他にもコンセントやスイッチの位置など、使い勝手や動線などを考えながら計画を進め、導入する医療機器などもこの時期には決めてもらっておきましょう。

意匠・デザイン計画

平面計画から立体のイメージ・設備計画をまとめたら、内装材や設置する家具や照明などクリニックに色付けを行います。

受診に訪れた方が安心できる、そして居心地がよいと感じられるようなものを選ぶことが必要となるでしょう。

 

工事着工前に行う合同ミーティングも重要

工事を着工する前には、医療機器や電子カルテなどの担当者、検査会社や機械警備業者などクリニック運営において関係する複数の業者とも合同でミーティングを行うことも必要となります。

設計内容を共有し、工事が完了した後の引き渡し後、搬入や設定といった作業をいつ行う予定なのかスケジュールをまとめてもらい、開業予定日に遅れが生じないようにしておきましょう。

クリニック開業までにはいろいろな過程を経ることとなり、工事に遅れが生じればすべてにズレが生じてしまうことを肝に銘じておくことが必要です。準備期間でロスが発生してしまわないように、クリニック開業を成功させるように1つのプロジェクトとして計画を立てることが必要です。