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緑化工事で得ることのできる効果とは?何のために必要か

2020.09.13
分類:その他

植物の持つ機能を利用するために、植物を植えて環境の活性化を図ることを緑化といいます。広場に緑がなければ味気なさや寂しさを感じてしまうでしょうが、緑がなかった場所に植物を植えることで様々な効果を得ることができます。

そこで、建設工事の中でも緑化工事とはどのような工事なのか、その内容や特徴をご説明します。

緑化工事の対象となるのは?

緑の保全も含め、緑豊かな区域を整備しながら計画・設計など加えた総合的な工事を緑化工事ということもあります。

緑化の対象となるのは陸上だけでなく、水域も含めるという考え方もあるなど、全国の各自治体では地球温暖化を防ぐことやヒートアイランド現象を緩和させること、大気を浄化させるといった環境づくりに配慮した生活環境づくりに緑化を進めているところです。

緑を豊かに確保した生活環境のエリアをつくるため、建物の屋上や壁面などに緑化工事を行う民間の建築物にも助成金を交付するといった動きもみられます。

 

緑化工事を行うことによる効果

日本では昔から夏につる植物の緑陰で、涼しさを感じさせようとする習慣があります。植物の力を活用し建物表面に植栽を施す工事を緑化工事といいますが、それにより夏には厳しい日差しから建物を守り内部の温度の上昇を防いで電力消費量を抑える効果も得ることができます。

都市部はビルが密集していることで、コンクリートや車、エアコンなどからの排熱が滞留しやすい状態です。そのため郊外よりも気温が上昇してしまうヒートアイランド現象が起きやすいですが、建物を緑化することで建物そのものの温度上昇を抑えることが可能となり、植物からの水分や二酸化炭素吸収作用などによりよい環境を確保することができます。

緑を植えるだけでなく、レンガ造りの土台で殺風景になりがちな屋上にぬくもりを与えることもできるでしょうし、様々な施工工事方法が取り入れられています。

軽量化土壌構造の研究・開発など、民間企業や研究機関などでも行われていますが、固定荷重を考慮することや構造への対策などで、屋上の防水工事よりも慎重に計画・施工することが必要とも考えられています。

 

エリアによっては園庭や校庭の緑化の推進も

たとえば神奈川県横浜市では、横浜みどりアップ計画の一環として幼稚園や保育園、小中学校の園庭や校庭を芝生にすることを推進しています。

園庭や校庭が芝生に変われば、潤いある緑豊かな街並みの形成につながるでしょうし、緑と直接触れる機会を増やすことができます。

元気に子どもが走り回り、もし転んでもケガをしにくくなるでしょうし、砂埃なども防ぐことができるといったメリットもあるとされています。