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建設工事を行う業者の保険加入はアンダーライターに相談するべき?

2020.09.21
分類:その他

証券規制法における有価証券の引き受けとは、おおむね有価証券の発行・売却に際し第三者が募残リスクを引き受ける行為のことであり、この行為を行う者を引受人やアンダーライターといいます。

そして保険の引き受けを行う保険会社のことも、広義にアンダーライトといいますが、欧米の保険会社ではリスクの引受権限を与えられている特定の個人のことを指します。

建設工事を行う業者でも、保険への加入など検討していることもあるでしょうが、アンダーライターと呼ばれる方に相談したほうがよいのでしょうか。

そこで、アンダーライターとはどのような意味を示し、どのような方を指しているのかご説明します。

アンダーライターという言葉の由来

アンダーライトとは保険の引き受けに用いられた引受証に、引き受けを行うアンダーライター自身が引受割合と併せ自署名することを実務とすることです。

署名の下に署名を行うという行為からアンダーライト=保険の引き受けという言葉としてとらえられるようになり、その行為を行う者をアンダーライターと呼ぶようになったとされています。

保険証券の株に、個人の名前で保険引き受けの署名をすることでできた言葉がアンダーライターということですが、後のシャツのボタンまでという無限責任をあらわす言葉のとおりすべてを投げ売ってでも責任を取らなければいけないという意味をあらわします。

20世紀初頭には、ロンドンからマンチェスター間の飛行に対してかけられた賞金に対する保険を引き受けた人もいるようですし、ネッシー捕獲への賞金に対する保険を引き受けた人もいるとされています。

 

アンダーライターになるために必要な資格

アンダーライターとはどのような資格なのか気になるところでしょうが、実際には国家資格などは必要がありません。

ただし生命保険会社や証券会社などでアンダーライターとして働くことを希望する場合、新卒採用で大卒以上の学歴が求められることが一般的です。

中途採用の場合はアクチュアリーという保険数理人の資格を取得したほうが良いと考えられます。

アクチュアリーの場合は、日本アクチュアリー会が毎年実施する基礎5科目から構成される第1次試験、そして専門科目で構成される2科目の第2次試験に合格しなければならず、日本でアクチュアリーの資格を取得している方の数もそれほど多くないことが特徴です。

資格取得のため2年間は最低でもかかることとなりますので、生命保険会社や証券会社で働きながら資格取得に向けた学習も行うことが多いようです。