建設工事を担当する建設会社に就職を希望する方の中には、エリートコースの道をたどりたいと考えることもあるようです。
建設業界のエリートといえばゼネコンなどに就職することと考えがちですが、ゼネコンとはゼネラルコントラクターを省略した呼び方で、総合工事請負業のことです。
建物設計・開発・工事に関する研究や工事施工管理などを主な業務としていますが、建設工事をすべてゼネコン一社で行うわけではなく、請け負った工事は専門職の工事協力業者に委託しながら工事を完成させる現場監督(工事施工管理)が主な業務となっています。
ゼネコンの中でもスーパーゼネコンと呼ばれる企業がありますが、ゼネコンの中でも売上が特に多い5社のことを指しています。その建設業界の頂点に位置しているのが大林組・清水建設・鹿島建設・大成建設・竹中工務店という大手建設会社です。
スーパーゼネコンは建設工事施工・設計・エンジニアリング、そして研究開発などの部門を自社に設け、建設に関して幅広く高い技術を有していることが特徴といえます。
まさにエリートとして働くなら大手のスーパーゼネコンへ就職したいと考えるものでしょうが、それぞれどのような社風と職場環境なのかご紹介します。
東京スカイツリーの施工を担当したのが大林組ですが、関西発祥の企業なので関西出身の方が多く働いています。
専門の協力業者の作業員への対応もよく、人柄のよい方が多いと評判です。
日本で最初の高層ビルである霞が関ビルを施工した鹿島建設ですが、実は三井建設とのJVでビルの所有者は三井不動産のようです。
しかし鹿島建設の技術の集大成により竣工させることができたといえます。
鹿島建設の現場は外注や派遣社員が多く、元請けと請負の関係をしっかり線引きしているようです。
日本テレビ本社や東京競馬場、金沢駅などを担当したのが清水建設で、鉄骨のトラスを駆使し大空間の屋根や庇を作る高い技術を保有している建設会社といえます。規律の取れた現場が多いので体育会系という印象を持つ方も多いようです。
都心に高層ビルをたくさん建てており、渋谷ヒカリエや新国立競技場も大成建設が担当しています。
スーパーゼネコンの中で唯一、同族経営でないことが特徴です。「地図に残る仕事大成建設」という有名なフレーズがあるほど、知名度は高い建設会社といえます。
大林組と肩を並べ関西発祥の企業で、海遊館やHEPFIVEなど大阪では有名な物件を多数手がけています。都心でも東京タワーに東京ミッドタウン、新丸の内ビル、オペラシティなどランドマークといえる建築物を多く担当しています。
ゼネコンの中でも意匠や設計寄りの会社であり、社員がエリート・アーティスト気質の方が多いようです。