建設工事現場で作業員が使用するヘルメットを、大きく分けると4種類の形状に分類されます。
数あるヘルメットの中で、用途に合うものを選ぶことが必要ですが、どのような形状や特徴、機能があるのかご紹介します。
シンプルでありながら高い強度を誇るヘルメットで、終戦後に米軍憲兵が被っていたM1ヘルメットをもとにして作られました。
形状は半球体の卵型で、シンプルな見た目でも強度が高いため、プラント工事・定修工事・メンテナンスや保守作業に防災用としても用いられています。
球体形状なので飛来物などの衝撃を逃しやすいことがメリットであり、物体への引っ掛かりも少なく上方視界が広く見やすい形状です。
古くから存在しており、現在も広く使用されているヘルメットの基本といえるでしょう。
ツバ付きの前頭部にリブが備わった形状で、スタイリッシュさに機能性がプラスされているといえます。
建築業界を中心として普及し、上方の視界を確保できるように透明つばが採用されたものから、通気孔の形状が工夫されたものなどもあります。
付加機能が豊富で、首筋に雨垂れが侵入することを防ぐ機能が備わった製品が多いのも特徴ですが、MPヘルメットよりもやや上方視界が狭くなります。
野球帽のようにひさしが付いた形状で、構内作業・工場・運輸・物流業界などで用いられているタイプです。
高度成長期の工場内作業は作業帽を用いていましたが、安全確保のためにヘルメットへと変更されたことが要素となっているようです。
防災備蓄用タイプのため、収納するときにスペースを取らない折り畳み式であることが特徴です。
ヘルメットの基本形状だけでなく、ヘルメットに様々な機能が備わっているタイプのものを選べば、より安心・安全・快適に工事現場で作業することができます。
主に次のような機能が備わっているヘルメットが多くなっています。
通気孔があるタイプのものなら、ヘルメットをかぶったときの蒸れを軽減することができます。
頭部はそもそも発汗が多い場所のため、過酷な現場作業でも蒸れを低減させ、夏場でも快適に作業をできるのはメリットといえます。
ひさしがあると日よけとして機能させることができますし、建築土木作業で飛来する木端などの破片から防御することもできます。
ただひさしがあると上方視界が狭くなりがちですが、透明であれば視界は拡大されることがメリットです。
目や顔面を守るために機能するのがシールド面で、解体業や造園業などは飛散が激しいため大きなメリットがあります。