建設業は男性の仕事といったイメージが強く、女性で建設工事現場に入職する方はまだまだ少ないといえます。
実際、男性社会が長く続いたことで、女性が労働環境に適応できていないなどの背景が関係していますが、人手不足が深刻化している建設業界では女性の入職者を増やし、一旦現場を離れても復職しやすい環境を整備することが必要といえるでしょう。
女性は出産や育児などの問題があり、産休や育休という環境が整備されていなければ、建設業界に入職しても離職してしまうことになります。
女性が活躍できる支援を制度として取り入れていない企業も少なくないため、女性用の更衣室にトイレの他、休憩室や作業服など問題は少しずつ改善されつつあっても、まだ十分とはいえません。
特に現場で使用する工具や仮設材などは、女性に適したものがそれほど多くないといえます。
もし建設業界に復職したいという女性がいる場合には、次のような女性でも活躍しやすい業種を選んでもらうとよいでしょう。
設計者が作成した設計図を図面としてデータ化する仕事であり、デスクワークが基本です。
女性が得意な細かい作業も多いため、CADオペレーターとして活躍する方も少なくありません。
フルタイムの正社員・契約社員・パート・アルバイトと、生活環境に応じて柔軟に働き方を選びやすい職種でもあります。
建設現場での工程・原価・安全管理などが主な業務となり、円滑に作業を進めるためのまとめ役となる仕事です。
現場巡回や作業員に対する指示、管理にともなう事務作業などが業務となり施工に携わることがないため力仕事は苦手という女性にも適しています。
現場の作業員や設計者、施主、役所関係者など様々な人とコミュニケーションを取ることが必要であり、共感能力は男性よりも女性のほうが優れているといわれているため現場の人間関係が円滑にさせることが期待できます。
壁などの仕上げに下地を整えることが仕事の左官職人は、丁寧で繊細な作業が必要となります。
完成度が重視される部分を担当することになるため、女性に向いている業務といえるでしょう。
左官の技術はすぐに見につくものではなく、数年かけて覚えていくことが必要です。そのため一旦現場を離れても、代替要員がすぐ見つかることは少なく、復職しやすいこともメリットになります。