生きていく上で必要な電気・ガス・水道・空調などを建物へ供給することや、建物を快適にする設備のことを建設設備といいます。
建設設備として挙げられるものには種類があり、それぞれ重要な役割を担っていますが、その内容と特徴についてご説明します。
建物にとって最も重要な設備といえるのが電気設備であり、次のような種類に分けることができます。
・電灯設備…屋内の照明やコンセントの配置などの設備
・動力設備…空調・水道ポンプ・防災設備などの機器に対して制御盤で電気を送る設備
・受変電設備…一般家庭や公共設備などに合わせ電圧を変電する設備
・通信設備…電話交換やインターネットなどの設備
他にもテレビ受信設備・監視カメラ設備・防犯セキュリティ設備なども電気設備に含まれます。
近年では太陽光発電・オール電化・電気給湯(エコキュート)などが普及したことで、拡大しているといえます。
エアコン(冷暖房)や換気など、室内の空気を快適な状態にするための設備です。
エアコン空調には、一般家庭など規模の小さな建物用の個別空調方式と、ビルなど規模が大きめの建物の空調を一括管理する中央空調方式があります。建物内のパイプで冷水と温水を供給することにより空調を行うことが特徴です。冷水と温水を作るための熱源機器、冷水と温水を循環させるポンプなど、使用する機械が多く複雑なため、高い技術や知識が必要になります。
建物内にポンプで水道を供給する給水設備、汚水・生活排水・雨水などの排水設備のことです。
給水設備は建物の規模や階数により次の方式に分かれます。
・水道直結方式…2~3階までの建物に適応する方式であり、直接水道管から水を引き込む。
・加圧給水ポンプ方式…4階以上の建物に適応する方式であり、水道管から引いた水を貯水槽に貯め、ポンプでそれぞれの場所へと供給する。
・高層水槽方式…4階以上の建物に適応する方式であり、高層階にある貯水槽に貯めた水を高低差の圧力により供給する。
・増圧給水方式…10~15階程度の建物に適応する方式であり、配管に直接ポンプを設置してポンプの圧力により供給する。
ガスには都市ガスとLPガスがあり、建物に適応するガスを供給します。
厨房などのガス栓、一般家庭の床暖房、中央空調設備の熱源機器などに利用されています。
マンションなどの高層ビルにとって重要なエレベーターのことです。
エスカレーターを含め輸送設備と呼ばれ、専門的な知識を必要とする設備となっています。