東日本大震災復興や東京オリンピック・パラリンピックの関連工事などで建設需要も高まり、一時期は景気が良好とされていた建設業界ですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により大手ゼネコン4社とも決算で暗い影を落としている状態です。
これまでスーパーゼネコン4社の成長は目まぐるしく、神話として語り継がれるほどでしたがついに歯止めがかかったといえるでしょう。
そもそも建設業界は人手が不足しており、新型コロナの影響有無に関係なくこのままでは投資意欲減退などで競争は激化し、さらに採算が悪化することが見込まれています。
そこで登場するのがAIを導入する策などですが、できる限り人件費を抑えて作業を効率化するための方法として本当に有効なのでしょうか。
大手ではすでにAI導入の動きが活発化しており、少子高齢化の影響で人手が不足する建設業界にとっては救いの手として考えられているようです。
建設従事者も高齢化しているため、さらに人手不足を加速させている状況といえますが、この人手の課題を解決する策としてAIを含む最先端技術を活用する方法が検討されています。
建設現場は常に危険と隣り合わせとなる状況が多いため、作業を効率的に進めるだけでなく安全が最優先されます。
安全を優先すれば、作業を効率化させることは犠牲にするしかない状況もあるため、なかなか対策が難しいとされてきました。
しかしAI技術を搭載したロボットを導入することで、危険な作業はロボットに任せることもでき、人手を必要とする作業が減少するため作業工程そのものを短縮することも可能となります。
大手ゼネコンではすでにAI技術の開発や導入が勧められており、まだ研究開発段階ではあるものの、実用化される日はそう遠くないと考えられます。
たとえば人が歩いた場所の測量をドローンが空撮して3D測量データとして取り込むといったことも可能であり、数人が数週間かけ行う作業をたった1日で完了させることができます。
他にも整備箇所の判断をAIに任せれば、新人とベテランとの差を埋めることもできるはずです。
すでにノウハウや経験を持ったベテランの判断が多く求められる業種であるからこそ、AIによる効果が発揮されやすいとも考えられるでしょう。
AIを導入することで、様々なメリットや効果が期待されているといえます。