建設工事業情報ラボConstruction Business Information Lab

ITを駆使したオンライン・オフライン両面で価値を提供する建設DXとは?

2021.10.01
分類:その他

近年、「建設DX」が注目されていますが、そもそもDXとは「Digital Transformation」の頭文字の略称であり、「デジタル変換」という意味です。

社会や企業をデジタル技術で変革する概念のことですが、市場やニーズの変化に対応するため、クラウドやモビリティなどIT技術を駆使しつつオンライン・オフラインのどちらでも顧客に価値を提供することを意味しています。

このDXと建設を組み合わせた「建設DX」の流れと、なぜ注目されているのかその背景と目的について解説していきます。

建設DXに期待が寄せられる理由

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、建設業でもテレワークやオンライン会議などリモートでの働き方へ転換することが求められています。

オンライン対応できないビジネスモデルは淘汰される傾向にあるとも考えられるため、環境に合わせたビジネスモデルへと変わっていくことが必要といえるでしょう。

建設業では建設生産プロセスをアップデートさせることが必要ですが、そのためにもデータやデジタル技術を活用した建設DXに期待が寄せられていると考えられます。

 

建設DXを実現すれば何が変わるのか

建設DXを実現させたときには、

ICT建機での施工・管理

BIM/CIM活用による生産プロセス効率化・高度化

・対面主義にとらわれることのない働き方

などが可能となります。

建設現場ではICTを活用して、

ICT重機で方面整形する

・ドローンを使った施工前の測量

3次元データで施工計画や検査を行う

といったことも可能となるでしょう。

電子情報を利用し、品質確保や安全性向上といったことが期待でき、業務効率化や生産性向上も見込めます。

さらにBIM/CIMの活用で事前の施工過程確認が可能となり、早期に不具合や危険箇所も発見できます。

現在では新型コロナウイルスの感染予防対策が重視されていますが、5Gといった基幹テクノロジー・情報通信機器を活用した3密回避での現場機能確保も可能となるでしょう。

遠隔地にある材料の確認や施工状況の確認も、5GAIロボットなどを活用させることができます。

 

建設DXを実現させる上での課題

建設DXを進めていくときには、企画・設計・施工・管理といった分野ごとの分類、そして企業が領域ごとに働き縦の階層に分かれていることが課題となります。

たとえば製造業のDXでは総合的に考え作業を分析しやり方を組み立てることができても、建設業では実現させることは容易ではありません。

ただ、この課題解決ができなければ今後、建設業の大きな飛躍は期待できないとも考えられます。

さらに現場スタッフのIT習熟度も違いがあるため、新しいシステムを普及させていくこと自体が大きな課題となるといえるでしょう。