建築物を造る工事にもいろいろな種類があり、たとえば土木工事と建築工事の違いがよくわからないといった方も少なくありません。
そこで、土木工事とはどのような工事なのか、建築工事との違いも含めご説明します。
建物を建設する工事で、ビルやマンションなどの建物、道路や橋などの建造物などを造る工事が建設工事です。
建設工事は土木工事と建築工事に分けることができるものの、その境界は明確とはいえません。
主に地面の下に関する工事を土木工事、地面の上の工事を建築工事と呼ぶことが多いといえます。
建物を建てるときには、左官工事・塗装工事・電気工事など様々な専門工事が必要となりますが、土木工事は複数ある専門工事の1つであり、建物以外の建設工事全般を指しています。
他にも建物を造る基礎工事や、道路やダムなどの建造物を造る工事のことを土木工事と呼ぶこともあれば、宅地造成や下水道の配管工事を指すこともあります。
主な土木工事として挙げられるのは次の3つです。
住宅など建てるときの基礎を造る工事であり、軟弱な地盤に行う杭基礎と、杭は使わない直接基礎があります。直接基礎はさらに、ベタ基礎・布基礎・独立基礎などに分けられます。
盛り土をしたり石を積んだりなど、建造物を造るために必要となる加工を土地に施す工事が造成工事です。
建造物の本体となる部分以外の、外構物を造る工事が外構工事です。たとえば、造園工事・排水工事・舗装工事などが外構工事に該当します。
建設工事は建物全般を造る工事であり、たとえば一戸建て住宅やマンションなど、地面の上の建物を造る工事といえます。
ただ、土木工事との明確な区分や範囲などはないため、土木工事に見える工事でも建築工事と呼ばれていることもありますし、建築工事に見えても土木工事が行われていることもあります。
その例として挙げられるのが杭基礎の関連する工事で、軟弱な地盤に建造物を建てるときには、基礎だけで支えることができないため杭を深く打ち込みます。
地面の下に関して行う工事なので土木工事に該当すると考えられますが、杭を打った上にマンションなど建物を建てるのなら建築工事となり、道路など建造物を造るのなら土木工事と呼ばれます。