建設工事に関連する仕事として工事関係の設計がありますが、これを総称して建築設計と呼びます。
そこで、建築設計にはどのような種類があり、それぞれに求められる能力はどのようなスキルなのか説明していきます。
建築設計を大きく分けると、
・意匠設計
・構造設計
・設備設計
の3種類です。
意匠設計とは、建物の外観や内観にとどまることなく、たとえば動線・快適さ・環境に対する配慮など、包括して考えながら設計することをいいます。
構造設計では、建物の強度・密度・耐震性など、安全性を重視して設計を行うことが特徴です。
設備設計の場合には、配線・配管・インターネットなどのインフラ設計や、空調機器の大きさの設計などが主な仕事となります。
これらの建築設計は、建築主と打ち合わせした後で、コンセプトや現地調査を行った情報を踏まえつつ、基本構想を検討していきます。
まずは意匠設計がメインとなりますが、構造設計と設備設計、どちらの担当者とも連携しながら進めていくことが必要です。
基本構想を基準として基本設計を作り、様々な検証を重ねながら意匠設計・構造設計・設備設計の各担当者が具体的に設計を図面へと起こしていきます。
土木設計の場合には、橋梁・ダム・道路など土木構造物を設計していきますが、建築設計とは本質が異なるものといえるでしょう。
建築設計を行うときに必ず必要となる資格があるわけではありません。
ただ、設計に関連する仕事なので、保有しておくとよいのは次のような資格といえるでしょう。
四年制大学の指定学科(建築学科・土木学科など)を卒業した後で、2年間の実務経験を必要とします。建築系の短大卒の場合には実務経験が3〜4年必要となり、二級建築士を取得している方の場合も実務経験4年が必要です。
四年制大学の指定学科を卒業すれば受験できるため、実務経験は問われません。
建築の指定学科のある高校を卒業している場合には実務経験3年必要となりますが、建築に関する学歴のない方でも実務経験が7年以上あれば受験可能です。
受験に必要な要件は二級建築士と同じで、四年制大学を卒業していれば実務経験なしで受験が可能です。建築に関する学歴のない方でも、実務経験が7年あれば受験できます。
一級建築士の資格を取得後、5年以上の実務経験があれば受験できます。
構造設計一級建築士と同様に、一級建築士の資格を取得後、5年以上の実務経験が必要となる資格です。