建設工事業情報ラボConstruction Business Information Lab

女性が活躍できる新たな業種として、今、建設業が注目されている?

2018.03.01
分類:その他


建設業は女性の就労が少ない業種ですが、労働力が不足する中で、労働者の働き方や職場の慣行を見直して現場の女性技術者が活用されることに力を入れる企業も少しずつ増えています。
大手ゼネコンなどによる「一般社団法人日本建設業連合会(日建連)
は、会員となっている企業の現場の中でも女性が活躍しているチームを「けんせつ小町工事チーム」として登録しています。


けんせつ小町の工夫が今注目されている?
色々な働き方に工夫がされていますが、例えば「週休二日推進本部」を設置して週末は工事現場を原則として閉所するなどを含む行動計画を作成しています。
その背景にあるのは労働力が不足していくことへの危機感です。
政府が時間外労働に上限を定めても、建設業の場合は中小事業者の人材不足に配慮する意味で5年猶予期間が設けられます。
そのため企業が自主的に改善していかなければ、若い世代にも女性にも建設業界が受け入れられる事はなくなる可能性があります。
総務省の統計から見た場合、全産業の約4割弱が女性の就業者比率です。
そのうち建設業は約15%ですが、「けんせつ小町工事チーム
に登録されている数は増え続けています。


女性だからこそ求めたい改善部分がある
女性が建設業で働くということは、仕事の選択肢を広げて男女差異のない社会であることの証明になるとも言えるでしょう。
しかし、男性と女性では体の大きさが異なるため、男性に合わせた仕様の道具が主流のため、安全靴や作業着、軍手など、女性の体に合うサイズのものがない場合も出てきます。
また、現場で1日中過ごすことから、自分の時間をどのように確保していくかを意識する必要があります。
特に女性特有の月経時など、休憩時間を長く取ることは難しくても自分なりに工夫していくことでリズムを作っていくことも必要になるはずです。


女性だけでなく男性も働きやすい環境へ変わるように
業界の慣行が一変しなくても、少しずつトイレや保育サービスの確保などが現場でできる工夫もあることで、職務を変更せずに女性でも働き続けることができる事例を積み重ねていくことが必要になるでしょう。
女性の労働環境が変化することは、男性の労働環境改善にも繋がります。
長時間労働に対して5年の猶予があったとしても決して簡単な問題ではありませんので、建設業界が一丸となり団結した上で、取り組んでいくことが求められます。