建設現場の事故はなぜなくならない?起きやすい労働災害とは?
どれだけ防ごうと対策を講じていても起きてしまう建設現場の事故。事故によってケガを負い、場合によっては後遺症が残ったり、人命を奪うこともあるため、事故ゼロを掲げ常に安全意識の高い状態で作業を行うことが大切です。
では、建設現場で起きる事故など労働災害はどのように防いでいけばよいのか、安心して作業が行えるように確認しておきましょう。
工事現場で起こりやすい労働災害とは?
建設現場で起きる労働災害は、昔から三大災害と呼ばれる「墜落・転落」「建設機械・クレーン」「倒壊・崩壊」が多い傾向にあります。
建設現場での事故全体の7割近くをこの三大災害が占めているほどなので、これらの事故が起きないような対策が必要になると考えられるでしょう。
それぞれの事故の原因は何?
特に墜落・転落による事故が最も多く、全体4割近くを占めています。その原因として、手すりの設置が不十分であったこと、足場の固定が不完全だったこと、安全帯未使用など、基本的な安全措置ができていなかったというものが多くみられます。
建設機械・クレーンなどの事故の場合、用途以外に使用したという理由や、オペレーターが後方確認を怠ったこと、重機誘導者がいなかったことなどが原因です。
倒壊・崩壊の事故は、掘削時に土止めの設置が行われていなかったというものや、作業開始前に点検作業を行っていなかったという原因が報告されているようです。
自分だけは大丈夫という過信が事故に繋がる
どの労働災害も、作業前の確認や点検をしっかり行って安全措置をしっかり行っていれば防げた労働災害とも考えられます。
長く建設業界にいる作業員の中には、慣れた作業なので自分だけは大丈夫と能力を過信している人もいます。しかしこのようなちょっとした油断が大きな事故に繋がることが多くみられますので、現場で安全措置を徹底するようにしてください。
また、近年では建設業界で働く高齢化が原因と考えられる転倒事故も増えつつあります。さらに事務所から現場まで移動する間の乗り合いの車両で事故が起きるケースなどもありますので、労働災害を防止するための教育が重要だといえるでしょう。
安全意識向上に向けた徹底を
物的要因となる機械設備などは安全対策が必要ですが、それだけでなく、現場で働く作業員が要因となる不安全行動をなくすことも重要です。
現場で定められた作業手順のルールに従い、自分だけは大丈夫だと過信しないことが大切です。慣れや油断が労働災害に繋がるため、もし急いでいたとしても作業手順などしっかりと守るように徹底する様にしましょう。