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建設分野でニーズが高い土木業界とはどのような業界?

2018.11.05
分類:その他
建設分野の中でも土木業界とは、道路工事など公共事業を行う業界です。 橋やトンネル、高速道路、ダムなど、様々な建設に携わる業界で、土地を整備するところから始めていきます。 土木業界と建築業界はとても似ていると感じる方もいるでしょう。実際、建物や施設を作る業界なので同類と思うのも無理はありません。 ただし、土木業界の定義は建築以外の事業のすべてとされているので、建築は地上の建物、土木は地面の中や表面作業に携わることになります。

土木業界の需要など現状は?

土木と耳にすると、危険で肉体的に負担が大きい仕事だと印象を抱く方もいるでしょう。 しかし、現在は業務内容が見直され、技術も向上しているため労働環境は改善されてきていると言えます。 また、道路工事などを行う公共事業がメインとなるので、発注先が国であるなど景気に左右されにくいのが強みです。 高度経済成長期だった1954年から1973年までに造られた建造物は老朽化を進めているため、今後は新規事業だけでなく、過去の建造物の整備や補修などの需要も高まると考えられます。

重要は高いのに常に人手不足の土木業界

しかし、実情として土木業界は常に人手不足です。その理由として、若い労働者の数が減少したことが挙げられるでしょう。仕事の選択肢が広がり、力仕事が必要な土木関係を避ける若者が増えていることで人が集まりにくくなっています。 また、条件によって必要な資格があるので、仮に1級土木施工管理技士などの資格があれば即戦力として歓迎されます。しかし資格を保有していないとできる仕事の範囲も限定されます。その中で人手不足の現場を回さなければならず、技術を伝えにくいなど問題を大きくしていると言えるでしょう。 東日本大震災の復興事業や東京オリンピック事業など、人手不足なのに仕事の数は増え続けているのも問題になっています。

時代のニーズに応えることができるように

現在は重要が高く仕事は増えているのに、東京オリンピックが終了した後は一気に土木工事の需要がなくなってしまうことも予想されます。その時にどのように乗り切るのかがポイントとなるでしょう。 近年は環境を意識する傾向が強まっていますので、土木業界でも環境に配慮した工事が必要になります。そのため、今後は新技術の開発が進み、新しい素材や新たな工法が生まれるとも考えられます。だんだんと時代のニーズによって、土木業界の状況も変わってくることが予想されると言えるでしょう。