建設現場で起きる可能性のある災害の事例と防止策
建設作業では様々な機械や車両を使用しますので、常に危険を伴う中で作業を行っていることを肝に銘じておく必要があります。
災害などが起きることも多いため、どのような事故が多いのか、その事例と災害発生を防止するポイントなどについて確認しておきましょう。
ドラグ・ショベルによるはさまれ事故
道路工事において、古い路盤をドラグ・ショベルで剥がし、トラックに積み込む作業を行っている時、ドラグ・ショベルのカウンターウエイトが旋回したことでトラック後部にいた作業者が荷台の間に挟まれる事故が発生しました。
このような災害発生を防止するためには、次のようなポイントに注意しましょう。
・前もって旋回作業範囲を確認しておき、作業方法は周知徹底した上での作業の実施
・ドラグ・ショベルに接触防止装置やセンサーなどの安全装置を装備すること
・第三者災害防止を含め、誘導者や警備員を配置し、旋回範囲への立ち入り禁止を徹底すること
コンクリートポンプ車によるはさまれ事故
比較的柔らかな地盤の上で、アウトリガーを張り出したコンクリートポンプ車によるコンクリート打設作業を行っている時に発生した事故です。
打設場所では作業員がブーム先端を支持し、コンクリートの打ち込みを行っていました。その時、コンクリートポンプ車のアウトリガーが地面に沈み込み、車体が傾いて筒先が揺れ、筒先と壁面型枠との間に作業員がはさまれる事故が発生しました。
この災害が発生することを防止するためには、事前にコンクリートポンプ車を設置する場所の確認と、アウトリガー下に鉄板を敷くといった軟弱な地盤への対策も必要です。
また、ポンプ車の筒先は振れやすいため、不意の揺れにも対応できる足場板などを敷いた上での作業を心掛けましょう。
フォークリフトが転倒したことによる事故
飼料袋をトレーラーから降すために、フォークリフトで荷を高く吊りあげたままバックしようとした時、バランスが崩れて転倒し、フォークリフトの下敷きになるという事故が発生しました。
このような災害を発生することを防止するためには、フォークリフトで荷を吊りながらの運搬は、安定性が低下し転倒の危険性が増すことを踏まえ、行わないようにすることが大切です。
荷を地上から20cmほどに保ち、急旋回や急ブレーキは行わないことを徹底させましょう。また、荷に見合う吊りフックなどを使用するようにし、シートベルトの着用も必ず行ってください。
社内で事故防止策を徹底させること
このように、建設現場では様々な事故が起きる可能性がありますので、事前に事故が起きないように防止策を社内で徹底するようにしましょう。