建設工事業情報ラボConstruction Business Information Lab

建設業で欠かすことのできないリスクアセスメントのはじめ方

2019.03.15
分類:その他
建設業においてのリスクアセスメントとは、職場に潜む有害性や危険性を特定し、それによって労働災害などが発生しないか、リスクレベルの見積もりと低減させる対策を講じることです。 労働安全衛生法では、事業者がリスクアセスメントの実施に努めなければならないことも規定されています。 そこで、リスクの低減・除去を検討するため、安全衛生計画などどのような措置を講じるのか考え、計画的に実施していくようにしましょう。

リスクアセスメントを始めるタイミング

リスクアセスメントを導入するタイミングは、経営者が社員や関係者に対し、リスクアセスメントを行うことを宣言した時です。経営者の宣言があってこそ、安全管理者等や現場責任者がリスクアセスメントを統括管理しながら実施できる様になるといえます。 安全衛生リーダーが中心となり、リスクアセスメントをマニュアル化させて手引書を作成しましょう。 現場のリーダーや職長などからサポートしてもらいながら、作業手順や標準的な工法など、様々な部分でのリスクアセスメントを進めていきます。 仮設を含む設備や機械、材料などを新たに使う時や変更する時、または新工法を採用する時や在来施工法を変える時には、そのたびにリスクアセスメントを実施することも必要です。

リスクアセスメントの手順

まずは危険性や有害性の特定を行います。墜落、転落などによるリスクを感じる作業や、ケガなどのリスクが発生しうる作業について洗い出しを行います。リスクを洗いだしたら、こんどはそのリスクへの対策を実施しなかった場合のリスクの大きさや、ケガの程度、災害発生の頻度など、リスクの見積もりを行います。 危険と思われるリスクなど、優先して対策を講じなければならないリスクと、低減させるための措置も検討してください。仮設設備や機械、作業方法の変更、防護設備や装置を使った低減方法はないかなどもあわせて検討します。 実際にリスクに対する低減措置を講じたら、その措置を実施することによる効果が十分かも確認が必要です。実施したリスク低減措置は記録しておき、費用対効果を明確にして次の対策に繋げて行きましょう。

リスクを低減させるために欠かせない取り組み

建設業は様々なリスクを抱える業種とされていますが、少しの油断で大きな事故に繋がることも多々あります。リスクを低減させるために必要なリスクアセスメントが社内で浸透するように、まずは経営者による宣言からスタートさせていきましょう。