建設現場で働く作業員については名簿を提出する必要がある!
建設業の現場で働く作業員は、ずっと同じ現場で作業を行うわけではありません。
請け負った構築物が完成すれば、次の依頼を受けてまた新しい現場で作業を行うことになります。企業など事業所が作業員を現場に送り込む時には「作業員名簿」が必要となります。
新たな現場に入る時には、この作業員名簿の提出を必ず求められることになるため、適切な内容で作成しておくようにしましょう。
作業員名簿はなぜ必要?
作業員名簿とは建設現場に必要な安全書類のうち、労務の安全を図るために重要とされる書類です。
特に入退場が多い建設現場では、どのような作業員がいつ現場に入場しているかを確認するためにも大切な書類として扱われます。
作業員名簿は法的な規定による作成義務はありません。しかし、もし労務上の事故などが発生した時の対応や緊急連絡を行う上で必要となる書類です。
作業員名簿は一次下請けが取りまとめて元請に提出
作業員を雇用している事業所ごとに作業員名簿を作成し、一次下請けの企業が各作業員名簿を取りまとめ元請企業に提出することが一般的です。
作業員名簿には現場で実際に作業を行う人は誰なのかを明確にするための書類です。
書式などは一般社団法人全国建設業協会によりまとめられた全建統一様式を基準として作成されることが多いですが、元請企業が最適化したフォーマットを作成していることもあるため、その場合は従うようにしましょう。
作業員名簿に記載する内容
一般的に作業員名簿に記載する内容はどの元請企業でもそれほど大きな違いはありません。一般社団法人全国建設業協会の全建統一様式(5号)に基づいて作成する場合は、おもに次の項目が必要です。
・氏名
・住所
・緊急連絡先
・生年月日
・血液型
・職種
・特記事項
・雇入年月日
・経験年数
・最近の健康診断日
・特殊健康診断日
・保険加入状況
・資格や免許の取得状況
・送り出し教育を実施した年月日
・受入教育を実施した年月日
正しい内容を記載することが重要
項目を確認すると一般的なプロフィールといえるものから、建設業ならではという項目までいろいろです。
企業によってさらに追加される項目などもあるでしょうが、一般的にはこれらの項目が基本となります。
もし不備があれば元請企業から再度作成し直すように言い渡されることになるでしょうが、作業員に万一のことがあった時にも必要な書類ですので、正しい内容で記載して提出するようにしてください。