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建設業を営むなら賠償責任を負った時に備え保険も必要?

2020.05.22
分類:その他
建設工事現場は事故などが発生しやすい環境にありますが、もし第三者に被害が及んでしまった時には賠償責任を負わなければならない場合もあります。 事故の状況などにより、どのくらいの金額を賠償金とし支払わなければならないのか異なりますが、高額になればその支払いにより経営が傾いてしまう可能性も否定できません。 現場で工事を行っていた下請けだけでなく、元請けも責任を負わなければならなくなるかもしれませんし、元請けが支払った損害賠償金は下請けに対し請求される可能性もあります。 そのため、建設業を営むのなら、万一に備えて保険でカバーできるようにしておくことも大切といえるでしょう。

建設業が賠償責任に備えるために加入しておきたい保険とは?

建設業を営む会社が、万一の賠償責任に備えるために加入しておきたい保険は第三者賠償責任保険などです。 第三者賠償責任保険なら、建設工事の現場などで第三者に被害を与えてしまった時、損害賠償金などを補償してくれます。 どれほど注意していたとしても、建設工事現場で事故が発生しないとは限りません。 例えば建高所から工具などを誤って落下させてしまい、通行人にケガを負わせてしまった場合なども法律上の損害賠償金をカバーしてくれる保険です。

第三者賠償責任保険の基本的な補償内容

では具体的に、第三者賠償責任保険とはどのような補償内容となっているのでしょう。 まずは基本補償として、建設工事現場などで通行人や住人など、第三者にケガを負わせた時や第三者の財物に損害を与えた時には、法律上の損害賠償金額をカバーしてくれます。 歩道に資材を落下させたことで通行人にケガを負わせた時や、歩行者誘導のミスで道路に掘った穴に通行人が落ちケガを負わせた時、足場が崩れて道路を走っていた車を損壊させたといった場合が補償の対象です。

他にも任意で補償を手厚くカバー

他にも任意で加入できる生産物賠償という補償では、工事を行った建築物の受け渡しが完了した後で、工事に起因する事故により他人の財物に損害を与えてしまった時などには法律上の損害賠償金が補償されます。 例えば建築した後の建物を引き渡した後で、建物が倒壊したことにより隣接する店舗が損壊してしまった場合や、機械設置工事の備え付けにミスがあり工場の従業員にケガを負わせてしまった場合などがその対象です。 さらに作業対象物賠償という補償では、建設工事中に第三者の財物である作業対象物を損壊させてしまった時の損害賠償金を補償してくれます。 例えば天井補修作業を行っている際、養生シートを敷いたけれど粘着力が強かったため、はがした時に床の一部が剥がれてしまったという場合などが補償の対象です。