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規模の大きなプラント建設で行う施工管理に求められる知識や資格とは

2021.07.22
分類:その他
プラントとは生産設備のことで、特殊な設備を持つ製造工場を指す言葉です。 工場地帯にある建物のことであり、石油・天然ガス・プラスチック・食品など、生活に必要な身の回りの多くがこのプラントで作られています。 そして生産設備を作るときに欠かすことのできない機械や配管、設備を乗せる架台や建屋の設計などを含めた工事をプラント工事やプラント建設といいます。

プラント施工管理とは

プラント建設は規模が大きく、工場で必要とする機械や部品はいずれも特殊なものばかりです。 そのため必要な予算は数百億円や1兆円などかなり高額なものとなりますが、プラント施工管理ではその規模の大きなプロジェクトを遂行するため原価・工程・品質・安全という4つの管理を行っていきます。 プラントといっても業種は色々なので、施工管理の知識だけでなく業種ごとの専門知識も必要です。 石油などが関連する化学プラントと、食品の製造プラントでは生産の仕組みや設計の方法なども違うため、それぞれ業界に合った知識がなければ管理できません。 施工管理をする上で必要となる知識や資格はプラントの種類ごとに次のように異なります。

プラント建設に関する施工管理

プラントの建設に関連する施工管理の場合、大きく電気系と機械系に分けることができます。 電気系ではプラントに電力を供給させるシステム構築が主な仕事なので、電気工学の知識の他、電気主任技術者や電気工事施工管理技士などの資格があることが望ましいといえます。 機械系の場合には機械設備に関する仕事となるため機械工学の知識が必要です。

食品関連プラントの施工管理

飲料や加工食品など、食品の生産は固形と液状に分けることができます。 いずれも衛生面や異物混入を防ぐ技術が不可欠であり、色々な機械を稼働する電気の知識の他、化学・液体の特性・食品製造・細菌など幅広い知識が必要となるでしょう。

化学関連プラントの施工管理

石油・天然ガス・化学製品などを生産するプラントの施工管理では、化学系・機械系・電気系など関連業務は色々ですが、高圧ガス製造保管責任者(甲種)・危険物取扱者・エネルギー管理士といった資格があることが望ましいといえます。

環境関連プラントの施工管理

廃棄物処理場・下水処理場・資源回収リサイクル・バイオマスなどを利用した発電を行うため、電気系・機械系・土木系の技術があり、公害防止管理者・作業環境測定士などの資格があることが望ましいといえます。