建設業界で「ゼネコン」といわれる企業とその役割
建設業界で「ゼネコン」といわれる企業は、その売上高からもわかるように業界にとって大きな影響力を持っています。
しかし新型コロナウイルス感染拡大の影響により、業界再編の動きもみられるようになったため、ゼネコンの役割や魅力も変わってきたといえます。
そこで、建設業界で「ゼネコン」と呼ばれる企業と、その役割についてご紹介します。
建設業界の「ゼネコン」の種類
建設業界で「ゼネコン」と呼ばれている企業は、土木工事や検知工事の元請会社となり、発注者から仕事を直接請け負う企業のことです。
「general contractor」を省略した呼び方であり、直訳すると「総合請負業」を意味します。
発注者から請け負った工事一式全体を取りまとめ、完成した建設物を引き渡したり維持管理したりといった役割を担います。
「ゼネコン」には次のように複数の種類があります。
スーパーゼネコン
準大手ゼネコン
中堅ゼネコン
元請けから下請け、下請けから孫請けという仕事が発注される流れと同じように、ゼネコンもピラミッド構造で構成されていますが、それぞれの役割と対象となる企業をあげていきます。
スーパーゼネコン
日本の総合建設業で直近の売上高(完成工事高)が1兆円を超える企業が「スーパーゼネコン」で、下記5社が該当します。
・清水建設
・大林組
・大成建設
・鹿島建設
・竹中工務店
建設工事の受注をメインとして行い、研究開発や技術・設計などの部署を設置している建設に特化した会社です。
基礎・応用研究や施工・設計技術など、幅広い知見や調査・研究などの技術力のある企業がスーパーゼネコンと呼ばれる企業の特徴といえます。
準大手ゼネコン
スーパーゼネコン以外で、年間売上高が3,000億円を超えている場合に「準大手ゼネコン」と呼ばれることが多いといえます。準大手ゼネコンと呼ばれる企業は以下の10社です。
・長谷工コーポレーション
・五洋建設
・フジタ
・戸田建設
・前田建設工業
・西松建設
・三井住友建設
・安藤ハザマ
・熊谷組
・東急建設
社内にはスーパーゼネコン同様に、研究・開発・技術・設計といった複数の部門を所有しており、トンネルや海岸などの工事を専門に高い技術力を保有している会社もあります。
中堅ゼネコン
スーパーゼネコンと準大手ゼネコン以外で、年間売上高が1,000億円を超えているのが「中堅ゼネコン」で、以下の11社が該当します。
・鴻池組
・奥村組
・鉄建建設
・東亜建設工業
・東洋建設
・東鉄工業
・淺沼組
・銭高組
・飛島建設
・大豊建設
・福田組
社内にはスーパーゼネコンや準大手ゼネコンと同じく、研究・開発・技術・設計などの複数の部門を所有しています。河川や鉄道などの専門分野に高い技術を有している会社もあることが特徴です。