【医療保険】60日型保険と120日型保険の比較

【はじめに】
医療保険には、30日型、40日型、180日型、360日型、730日型、1000日型など様々なタイプがあります。
また、掛け金や支払期間もプランによって変わってきます。
今回はその中から、60日型保険と120日型保険を取り上げ、それぞれの特徴を比較します。
【60日型保険と120日型保険の比較】
①60日型保険
60日型保険とは、支払限度日数が60日に設定されている医療保険のことで、1回あたりの入院につき最大60日分の給付金を受け取ることができます。
毎月2,000円前後の掛け金で加入でき、医療保険の中では比較的安価な商品なので、若年層からも注目されています。
最大60日と設定されている理由は、過去5年以内に入院した人の大部分が60日以内で退院しているためです。(公益財団法人生命保険文化センター『平成28年度「生活保障に関する調査」』より)
メリットは毎月の支払額が安いことで、デメリットは180日ルール(後述)の関係で、
短期間に入退院を繰り返す場合、120日型保険と比較して不利になる可能性が高いという点です。
②120日型保険
120日型保険とは、支払限度日数が120日に設定されている医療保険のことです。
メリットは入院が長引いた際に最大4か月分の給付金を受け取れること、デメリットは60日型保険と比較して毎月の支払額が高いことです。
③どちらの保険にも共通する「180日ルール」
180日ルールとは、一度入院し、180日以内に同じ病気の再発や治療のために再度入院すると、以前の入院と合わせて「1入院」とカウントされるルールのことです。
(例)1入院の支払限度日数が120日間で1日10,000円が給付される保険に入っているAさんが、4月1日から5月31日までの61日間入院しました。
給付額は、10,000×61=61万円。ところが、退院3カ月後に再発し、9月1日~30日まで再び入院しました。
前回の入院から3カ月もあいているので、入院日数は0日から数え直しになりそうですが、180日ルールが適用され、4・5月の入院と合わせて1入院となります。
Aさんは1回目の入院で61日、退院後180日以内に30日入院したので、91日入院したことになります。
受け取れる給付金は、1回目と2回目を合わせて91万円、限度日数までの残りは29日となります。
もうお気付きかと思いますが、例に上げたAさんが加入していた保険がもしも60日型だった場合は、再発による入院では給付金を受け取ることができません。
なぜなら、1回目の入院で限度日数の60日
を超え、180日以内に同じ病気で再入院しているためです。
【まとめ】
今回は、60日型保険と120日型保険を比較しました。
若いうちは、60日以上入院することはそうそうないと思いますが、高齢になるにつれ長期入院が必要な病気にかかる可能性は高くなってしまうため、老後の備えの保険と考えるなら、限度日数120日の方が安心かもしれません。
しかし、長期入院のことを心配して、高い保険料を払うために金銭的に無理をしてしまっては本末転倒です。
保険は安価なものに入って、自分でも貯金をして備えるというのも一つの方法です。
結局のところは、自分のライフスタイルと照らし合わせて保険を選ぶことが大切です。