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がんになると体重が減少する?その主な理由と有効な対策

2018.04.16
分類:ガン保険

がんを発症した人の多くは、体重が減少すると言われており実際にがんと診断を受けた人のおよそ半数が体重の減少を自覚しているのです。
またがんで亡くなった人の約3分の2以上の人は痩せてしまっているのが現状です。がんと体重の減少の関係、またそれを予防する方法はないのかみてみましょう。

 

【がんを発症するとなぜ痩せる?】


がんの種類によって体重の減少が起こる割合は異なります。乳がん患者の場合約3分の1程度、大腸がん、前立腺がん、肺がんなどでは半数以上の人が体重の減少を自覚しています。がん患者が痩せる原因はどのようなことがあるのでしょうか?
まず一つ目は、食事が取れなくなってしまい体重が減少するケースがあります。この場合、精神的なショックやストレス、抗がん剤治療の副作用、がん細胞の増殖、痛みなどの体調不良が原因と思われます。
次に悪液質による体重の減少が考えられます。悪液質は病変によって生じる複合的な栄養不良の症候群を言い、がん以外にも心不全や結核などの疾病でもみられます。
がんで悪液質になると、筋肉量の減少以外に代謝異常によってたんぱく質や炭水化物が失われた状態になったり、皮膚の乾燥、食欲不振、脱力感などが見られます。

 

【がんの悪液質とは】


悪液質とは、病状の進行に伴い、体重の減少、低栄養、消耗状態が続き徐々に病状が進行していくことを言います。
簡単にいうと、「体が吸収しようとしている栄養をがんの腫瘍が吸収してしまうことで体が徐々に衰弱していくこと」を言います。
がんの悪液質にはいまだに不明な点が多いのも特徴です。
現在の研究で明らかになっていることは腫瘍からたんぱく質分解誘導因子の関与や神経内分泌系の異常によって起こるということです。
また、がんの種類や患者の体質なども、悪質液の発症に大きく関係していると言われます。

 

【体重減少を予防するには】


では、がんを発症して体重が減少しないようにするために心がけることなどをみてみましょう。
がんの治療を開始した時からしっかりと専門医のもとで栄養管理を行うこと、体力の維持や筋力の維持などの努力をすることです。
特に悪液質になると、栄養管理だけでは体重を維持することが難しくなるためこのような状態に陥らないよう体調管理、栄養管理、筋力の維持などが重要になります。

 

【まとめ】


がんを発症した多くの人は、体重の減少を実感しています。一旦悪液質の状態になると、元通りの栄養状態に戻すことは難しくなります。
体重の減少と共にがんの進行速度も増しますのでしっかりと体調管理、栄養管理、筋力の維持などを行い体重の減少を防ぎましょう。