小売飲食業情報ラボRetail and Restaurants Information Lab

飲食業界は今後どうなる?外食市場の動向と解決策を考える

2020.03.27
分類:その他
外食業界の市場において上場企業数はこれまでどおり増えることはないと考えられますが、その理由として挙げられるのは、オーナー企業が上場する時には経営管理を単独で行うのではなく、財務や営業の観点など様々な目線で企業統治が必要となります。 しかし、飲食業界の場合にはオーナー経営者のリーダーシップによる経営が多く、様々な目線では管理が行き届きにくいからです。 上場する企業は増えていない上に、飲食業界の倒産件数は増えており、市場の減速ぶりが顕著にあらわれている状況といえます。

今、飲食業界に求められること

飲食業界では、原材料や人件費、物流などにかかるコストが上昇傾向にあり、価格転嫁に踏み切った場合には単価は上げることができても顧客離れを引き起こす可能性があります。 そして2020年、東京オリンピック・パラリンピックが開催予定となっており、訪日外国人が増えた一時的な需要の高まりにも注意が必要といえるでしょう。 コロナウイルスの影響により開催は未定という状況ですが、実際に開催されれば都内だけでなく地方にも外国人が訪れる機会は増えると予想されます。 地方は人口が下延焼しているため、立地の格差は今後も開きが出てくるはずです。少ない人員でどのように運営するのか体制づくりの検討も必要ですし、可能な範囲でデジタル化という対応も必要になると考えられます。

省人化のための取り組みとは

料理の注文はセルフオーダーにし、配膳を特急レーンで行うなど、人の手に頼らない環境整備が必要になると考えられるのです。 他にもすべてのテーブルにドリンクサーバーを設置する、または飲み放題を完全セルフ化にするなど、行える対応はいろいろあるでしょう。 省人化の取り組みとして設備や機械の導入における投資は必要となるでしょうが、長い目で見た時には業務が効率化され、人手不足による打撃を抑えることができます。

今後の飲食業界市場を盛り上げるためにも

2020年以降はさらに人口が減少し、無事に東京オリンピックが開催されればその終了によって飲食業界を賑わす話題は少なくなるかもしれません。 経済が減速していったとしても、成長し続け伸びていける企業となるのは、人手不足の影響を受けない対応を可能とする次世代のビジネスモデルを構築することが必要といえるでしょう。 もし成長の実現が可能となれば、外食産業の市場は一層盛り上がり、株式上場する企業の増えブランドイメージ向上により人材採用力を高めることもできる可能性が出てくるはずです。