運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

物流業界で欠かすことのできない物流管理の基本とは?

2020.03.11
分類:経営

物流業界でたびたび耳にすることのある「物流管理」とは、そもそもどのようなことを指すのかご存じでしょうか。普段何気なく使っている言葉でも、実際に説明を求められると答えられないことかもしれません。

そこで、「物流管理」とは何なのか、その基本的な考え方や内容をご説明します。

物流管理とは何のために必要?

「物流」とはモノの流れのことであり、顧客に商品を届けることを指しています。

ただ、仕事として行うのならただモノを届けるだけでは不十分であり、必要な量を希望する時期に届けることが必要です。

そのために行うことが物流管理であり、依頼された商品を適切な品質・量・時期・場所に、そして適切な価格で届けるために行う管理といえます。

 

物流管理を行う目的

物流管理を行うことで、

・物流サービスを確実に提供すること

・物流コストを削減すること

ができます。

物流サービスを確実に提供可能に

希望した商品を希望した条件通りに顧客が入手できることで、売り上げは増えていき利益に結びつくことになるでしょう。

なお、提供する物流サービスの品質を低下させないためには、

・欠品を出さないこと

・商品の種類や数量を間違えないこと

・納期や納品時間を守ること

・物流工程で商品破損などのトラブルを起こさないこと

が必要です。

物流コスト削減につながる

物流コストは、在庫をできるだけ減少させ適正な在庫を維持すること、配送効率や作業効率を向上させることで削減可能となります。

 

物流管理に必要なサイクル

物流は1度で終わりではなく、継続してその流れを続けることとなります。

継続して物流を管理・改善させることが必要となりますので、

・計画(Plan

・実施(Do

・確認・評価(Check)

・修正・処置・対策(Action)

というPDCAサイクルで繰り返し管理を行い、改善を図るようにしていきます。

計画(Plan 

目標を達成するための目的、目標、作業標準、帳票などの実行計画を立てます。

実施(Do

立てた計画を実行します。

確認(Check)

立てた計画を実行できているか確認します。

処置(Action)

実行できていない場合にはその原因を分析し、改善点を見出します。

 

物流管理で現状の見直しと改善を

PDCAサイクルで現状を改善させるにために、物流の現状を把握する際の指標として用いるのは「物流KPI(物流管理指標)」と呼ばれるデータです。

物流KPIは、コスト・生産性、品質・サービスレベル、物流条件・配送条件という3つの視点に分かれます。

業務プロセスを定量的に測定し、現状の良いところと悪いところを見える化することで、問題点を改善させる動機づけを行えば、何を見直せばよいか把握しやすくなります。