物流業界でたびたび耳にすることのある「物流管理」とは、そもそもどのようなことを指すのかご存じでしょうか。普段何気なく使っている言葉でも、実際に説明を求められると答えられないことかもしれません。
そこで、「物流管理」とは何なのか、その基本的な考え方や内容をご説明します。
「物流」とはモノの流れのことであり、顧客に商品を届けることを指しています。
ただ、仕事として行うのならただモノを届けるだけでは不十分であり、必要な量を希望する時期に届けることが必要です。
そのために行うことが物流管理であり、依頼された商品を適切な品質・量・時期・場所に、そして適切な価格で届けるために行う管理といえます。
物流管理を行うことで、
・物流サービスを確実に提供すること
・物流コストを削減すること
ができます。
希望した商品を希望した条件通りに顧客が入手できることで、売り上げは増えていき利益に結びつくことになるでしょう。
なお、提供する物流サービスの品質を低下させないためには、
・欠品を出さないこと
・商品の種類や数量を間違えないこと
・納期や納品時間を守ること
・物流工程で商品破損などのトラブルを起こさないこと
が必要です。
物流コストは、在庫をできるだけ減少させ適正な在庫を維持すること、配送効率や作業効率を向上させることで削減可能となります。
物流は1度で終わりではなく、継続してその流れを続けることとなります。
継続して物流を管理・改善させることが必要となりますので、
・計画(Plan)
・実施(Do)
・確認・評価(Check)
・修正・処置・対策(Action)
というPDCAサイクルで繰り返し管理を行い、改善を図るようにしていきます。
目標を達成するための目的、目標、作業標準、帳票などの実行計画を立てます。
立てた計画を実行します。
立てた計画を実行できているか確認します。
実行できていない場合にはその原因を分析し、改善点を見出します。
PDCAサイクルで現状を改善させるにために、物流の現状を把握する際の指標として用いるのは「物流KPI(物流管理指標)」と呼ばれるデータです。
物流KPIは、コスト・生産性、品質・サービスレベル、物流条件・配送条件という3つの視点に分かれます。
業務プロセスを定量的に測定し、現状の良いところと悪いところを見える化することで、問題点を改善させる動機づけを行えば、何を見直せばよいか把握しやすくなります。