運送業はブラック企業が多いなど、他業界よりもマイナスなイメージを持たれがちです。
しかし実際には、長時間労働の是正や福利厚生の充実など、従業員が快適に仕事に励むことができる環境の整備に取り組む運送業者も少なくありません。
特に運送業は人手不足が深刻化しているため、ブラックというイメージを払拭することが重要といえます。
そこで、運送業はなぜブラックというマイナスイメージを持たれやすいのか、今後注意したい時間外労働の上限規制について紹介します。
運送業がブラックであるとイメージされ、敬遠されやすいのは労働環境において以下の問題点を抱えているからといえます。
交通事故などに遭う恐れがある
拘束される時間が長い
体力面での負担が大きい
それぞれの理由について説明します。
運送業がブラックとイメージされやすい理由として、交通事故などに遭う恐れがあることが挙げられます。
他業種よりも長距離を運転することが多いため、移動時間が長いほど、運転中に事故が起こる確率は高くなってしまいます。
さらに運送トラックは通常の車よりサイズが大きいため、事故確率も高くなってしまいます。
運送業がブラックとイメージされやすい理由として、拘束される時間が長いことが挙げられます。
長距離移動が多い運送業では、ドライバーの拘束時間の長さも問題視されています。
配送範囲が限定されているトラックの場合でも、時間指定便があるため決められた時間まで仕事を切り上げられないケースも出てきます。
そのためスムーズな荷物の配送には、効率よく移動できるルートなどをシミュレーションしておくことが必要になるとも考えられます。
運送業がブラックとイメージされやすい理由として、体力面の負担が大きいことが挙げられます。
重い荷物を運んでいる場合、体力を激しく消耗するだけでなく、腰や膝への負担も大きくなります。
長く働きたい場合には、体に負担はかかりすぎないかなどを踏まえた上で検討することになるでしょう。
長距離トラックのドライバーの場合、拘束時間は長くなりがちです。
しかし2024年4月1日からは、ドライバーも年間残業時間の上限960時間という規定を守ることが必要とされています。
ただし次の規制については、運送業ドライバーには適用されません。
・月間残業時間100時間未満
・2~6か月平均月間残業時間80時間未満
・月間残業時間45時間超え6か月以下
月平均80時間を目安に1か月あたりの上限は規定がなく、年間960時間を超えない調整が必要になっているため、必ず守るようにしてください。