運送収益とは、人やモノを運ぶことで得ることのできる収入です。
運賃・輸送料金・運送代金などが運送収益に該当しますが、運送会社運営における収益源であり、業績にも大きく影響します。
そこで、運送収益について、左右する要因や増やす方法を簡単に紹介します。
運送収益は、主に次の要因で左右されることが多いといえます。
・輸送量…輸送対象の人や貨物の量が増えるほど収益も増える
・運賃…運送料金が高いほど収益が増える(過度に高額な料金設定は顧客離れを招くため注意が必要)
・効率性…輸送効率が高ければ同じ輸送量で多くの収益を得られる(積載率の引き上げ・走行距離短縮・運行頻度の増加など)
・コスト…運送にかかる燃料費・人件費・車両維持費などのコストが低いほど収益率も上がる
・市場…運送市場の需要と供給のバランスが収益に影響する(需要が高ければ運賃を高く設定しやすい)
・競争…運送業者の競争状況も収益に影響する(競争が激しい市場では運賃が安くなりやすい)
運送収益を増やすためには、輸送量を増やし、運賃を適正化することが必要です。
また、業務効率化やコスト削減、市場と競争のおける戦略を立てることも重要になります。
この中で自社のみでできる対策がコスト削減です。
コスト削減は、ボトルネックを見つけやすく、利益率改善の直接的な手段といえます。
まずは人件費を最適化するために、以下を徹底しましょう。
・業務効率化(配車計画自動化・運行ルート最適化・事務作業効率化)
・マルチタスク化(業務の垣根を低くし人員の有効活用を図る)
・変動給与体系導入(基本給と業績連動型報酬の割合の最適化でコスト構造を変動費化する)
その上で、車両関連コストを以下により見直します。
・車両を見直す(燃費性能の高い車両へ更新し燃料コストを削減することや、税制優遇やキャッシュフローを考慮しつつ最適な車両を選ぶ)
・車両保険を見直す(事故率や走行データに基づいた補償内容と特約の最適化で保険料を見直す)
・予防保全を徹底する(定期的なメンテナンスで大規模修繕を防ぎ、車両のライフサイクルを伸長する)
他にも経費削減における方法として、以下に取り組むことができます。
・省エネ対策の推進(LED照明導入や太陽光パネル設置などで事務所の光熱費削減を図る)
・ペーパーレス化(電子帳票に対応したシステム導入で紙媒体の使用や保管によるコストを削減する)
・通信費の見直し(契約プランの見直しや不要なサービスは解約する)