
運送業の業績は、売上が不安定で資金繰りが悪化しやすいなどの傾向が見られます。
燃料費や人件費などのコストが増えやすい一方、ECサイトの普及により運送需要が高まり、業績は上昇傾向にあるといえます。
そこで、運送業の業績の特徴について、傾向や受けやすい影響などを簡単に紹介します。
運送業界とは、モノや人の流れを扱う業界です。
商品を生産者から消費者まで届けることや、人を目的地まで送るなどの仕事を行います。
対象となるモノが石油や天然ガスなどの資源であれば、企業間取引で活躍する海運が挙げられます。
消費者が購入したトラックなどを使った輸送では、陸運などが活躍しています。
人を運ぶ運送では、公共交通機関のバス・鉄道・航空機・旅客船が挙げられます。
運送業の業績は、大手と中小では企業間の格差が広がっています。
大手企業の場合は、宅配便や軽貨物輸送などの需要が高まっているため業績も上昇傾向にあります。
対する中小企業では、人手が足りていないことやコストが増えたなどの理由で、事業継続が厳しくなっているケースも見られます。
労働時間規制や人手不足などの課題が深刻化しているため、経営状況も厳しくなっています。
ドローンや自動運転技術の普及と流通最適化など、最新技術の導入などで変革することが求められます。
運送業の業績の特徴として、売上が不安定であることが挙げられます。
季節や景気の変動などにより、売上も大きく変わることはめずらしくありません。
荷主と結んだ契約内容によっては、売上が不安定になる場合もあります。
また、取引は信用取引が主流であるため、売掛金が入金されるまでの期間も長く、燃料費や人件費などの費用の支払いが厳しくなりやすいといえるでしょう。
燃料費・人件費・車両維持費など、必要経費が多岐に渡るため、コスト増で利益率が下がってしまいます。
インターネット通販が普及したことで宅配便や軽貨物輸送などの需要も増え、業績は上昇傾向にあったとしても、慢性的な人手不足が解消されないままです。
特に、トラックドライバーの人手が足りておらず、人件費上昇や労働環境悪化につながっています。
人手不足などの問題を解消しつつ、業績を向上させるためには、配送管理システムの活用やドライバーの教育、業務プロセスを改善することが必要となるでしょう。
それにより、コストを削減して生産性も向上すると考えられます。