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運送会社の電力需要の増大の背景とは?単なる消費者にとどまらない関係を解説

2026.02.03
分類:経営

運送会社での動力源は、軽油やガソリンなどの化石燃料のため、電力は主要なエネルギー源ではないイメージが強いといえます。

 しかし、物流施設やオフィスで使用する照明や空調、IT機器の稼働では電力が使われます。

 また、自動車産業の変革による車両の電動化や、施設のスマート化、エネルギービジネスへの参加などで電力需要が増大しているといえるでしょう。

 そこで、運送会社の電力需要の増大の背景について、単なる消費者にとどまらない関係を解説します。

運送会社の電力需要の増大の背景

 運送会社では、電力需要が増大していますが、その背景には様々な要因が関係しています。

 環境負荷低減と燃料価格変動リスクの低減を目指して、都市内配送などで使用する小型トラックなどを中心としたEV化(電気自動車導入)が進んでいます。

 トラックのEV化は、物流拠点や車庫に急速充電器や普通充電器を整備することは欠かせません。

 大量の電力を使用することになるため、いかに効率的・安価に調達することができるかが経営課題となるでしょう。

 電力会社との契約見直しや、ピークシフトやピークカットなどの取り組みを強化することが必要です。

  

物流施設の電力効率の追求

 物流施設では、自動化や効率化が進んでいます。

 たとえば、自動倉庫システムや倉庫管理システム、ピッキングロボットなどは電力がなければ稼働できません。

 いずれも業務効率化に貢献できる設備である反面、消費電力が大きいため、施設全体の電力効率を追求し、コスト削減を検討することも必要です。

 主な取り組みとしては、LED照明への切り替えや効率性の高い空調システムへの更新、電力使用量の抑制要請に応じる仕組みへ対応することなどが挙げられます。

 また、物流施設の屋根に太陽光発電設備を設置することで、電力コストを削減しやすくなります。

 

 運送会社と電力の関係

 運送会社と電力の関係は、切っても切れないといえます。

 まず、運送会社は単なる電力の消費者ではなく、仮想発電所などの概念が進んでいることで新たなビジネスモデルへと発展すると考えられるでしょう。

 仮想発電所は、EVトラックのバッテリーや施設の蓄電池をネットワークで束ね、一つの発電所のように機能させる仕組みです。

 電力系統が逼迫したときには、蓄電池の電力供給や充電抑制などで電力の安定供給へ貢献できるため、社会インフラとしての役割強化につながります。